「自分も、もっと数字に強ければ…」
日々の買い物や職場で「数字コンプレックス」を感じたことはないだろうか。「算数や数学は大キライ…」「できるだけ見たくない…」中には「数字はもう諦めた」という人もいるだろう。
しかし実は、「数字に強い」は生まれつきの才能ではない。数字に強い人は、無意識のうちに九九などの「頭を使わないラクな計算」を使って、面倒な計算をうまくサボっているのだ。
新刊『「数字がこわい」がなくなる本』は、数字に強い人の脳内を解明した一冊。数字に強い人が無意識にやっている「頭を使わないサボり計算テク」を知れる本書の中から、今回は「数字のとらえ方」について紹介したい。

「17%が反対」パッと説明できますか?

アンケート調査をしたところ「17%」の人がその施策について反対しました。

みなさんは、こういった「%」で表された数字を見た時、「ちょっとわかりづらいな…」と感じませんか?

17%の人が反対したなら、賛成の人のほうが多そうですが、数字のキリも悪いですしなんだかしっくりこないですよね。

ここで数字に弱い人は、頭が混乱して、フリーズしてしまいがちです。

しかし、数字に強い人は、こういった数字を「できるだけ頭を使わない」ように言い換えることで、深く理解できる工夫をしています。

今回は、「数字がこわい」がなくなる方法の1つとして紹介している「ともだち番号」の1つを紹介していきましょう。

計算がしやすくなる「ともだち番号」

本書で紹介している「ともだち番号」について紹介しましょう。

25%分

 これ、どういう意味かパッと浮かびますか? 円グラフでいえばこちら。

「17%の人が反対した」。数字に強い一流ならどう言い換える?“すごい考え方”の中身

 この円グラフをじっと見れば、4つに分けたときの1つ分。つまり、1/4と等しいということに気づきます。
 つまり、25%分を求めることは、4つに分けたときの1つ分を求めること、すなわち、4で割ることと一緒だったんですね。この関係をまとめると、次のようになります。

「×25%」⇔「÷4」

 この関係を「ともだち番号」と呼びます。

これを使って、「17%」を解いてみましょう。

17%のともだち番号は「6」

では、17%の「ともだち番号」はなんでしょうか。

先に答えを言ってしまうと、これは「6」です。円で表すと以下のとおりですね。

「17%の人が反対した」。数字に強い一流ならどう言い換える?“すごい考え方”の中身

つまり、「17%の人が反対した」ということは、6人中1人が反対したということと同じ意味なのです。です。

 17%という意味がわかりづらいものが、6人中1人となれば、とてもわかりやすく感じませんか? 若干のズレはあるものの概算ならこれで十分です。

「数字に強い人」は、まず、わかりやすくする

数字に強い人は、難しい計算が早いだけ、というわけではありません。かわりに、「目の前の数字をどう捉え直せば一番簡単になるか?」を探して、考えているのです。

「17%が反対した」よりも、「6人に1人が反対した」のほうが、会議の場でのイメージも浮かびやすいですよね。

このようにわかりやすく数字を理解することができれば、数字に困らされることなく、本来考えたいことや使いたいことに時間を割くことができます。

一方。数字に弱い人は、こういった面倒な計算に出会ったときに頭を疲れさせてしまっています。

こういった「できるだけ頭を使わない方法」をたくさん知っておくことで、より楽しいことに頭を使えるようになるのです。

(本記事は『「数字がこわい」がなくなる本』に関する書き下ろし原稿です)