米メディア・娯楽大手パラマウント・グローバルは、ドナルド・トランプ大統領が傘下CBSニュースを相手取って提起した訴訟で和解すべきかどうか協議中だ。また、贈賄の告発など将来の法的リスクに経営陣をさらすことなく和解に至るにはどうすればよいか、検討を重ねている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。関係者によると、パラマウント幹部らはここ数週間、和解金を支払うことで将来的に株主訴訟や公務員への贈賄罪で取締役や役員が刑事責任を問われる可能性について協議してきた。一部の幹部は、そうした訴訟が会社役員賠償責任保険(D&O保険)の対象外となる可能性にも懸念を示しているという。現在、パラマウントは米映画製作会社スカイダンス・メディアとの合併を目指し、規制当局の承認を待っている。関係者によると、一部の幹部は、トランプ氏との和解が成立し、その直後に規制当局が合併を承認した場合、和解金の支払いが贈賄とみなされるリスクがあると指摘する。