悪口やアンチコメントにどう対処すべき?→お釈迦様の教えがド正論すぎてぐうの音もでない写真はイメージです Photo:PIXTA

心理カウンセラー・るろうにが、他人の悪口を言うことが好きな人への対処法をバッチリ伝授。「他人の行動をコントロールすることができない」ことをふまえた上で、「お釈迦様に悪口を言った男」のエピソードを例に、人間関係の変化のさせ方を解いていく。※本稿は、るろうに『もう誰かのためにガマンしなくていい 自分らしさを取り戻す図太いメンタルになる方法』(主婦の友社)の一部を抜粋・編集したものです。

人間関係における「定数」と「変数」
他人の行動はコントロールできない

 かつて経営難だったユニバーサル・スタジオ・ジャパンをV字回復させたマーケターの森岡毅さんと、「いつやるか?今でしょ!」でおなじみの東進ハイスクールの林修先生が、テレビ番組で数学を勉強する意義について、次のような対談をしていました(表現を一部改変しています)。

林修先生「数学をきちんとやってこなかった人って、よく“定数”を動かそうとするんですよ。それはもう動かない。“変数”は努力とかで変わるけど、“定数”は与えられたものとしてやるしかないっていう話を時々するんです」

森岡毅さん「世の中って、“自分の力ではどうしようもないこと”と、“自分の力でどうにかしなくちゃいけないこと”、大きく分けるとこの2つしかないわけですよ。多くの人は、“自分の力ではどうしようもないこと”、つまり“定数”を“変数”にしようと『叶わない努力』で人生の時間とエネルギーを浪費してしまうんです。それで疲れちゃって、自分でコントロールできるところに時間の集中がいかない。ここの見極めを数学で練習しているんですよね」

 この話を聞いて、学生時代に超文系人間で数学から逃げていた僕は、もっとマジメに数学を勉強してればよかったと反省しました。人生で何が“定数”で何が“変数”なのかをもっと早く見極められれば、僕はこんなに人間関係に苦労しなかったと思うんです。

 この定数と変数の話を人間関係に当てはめると、定数(コントロールできないこと)は他人の意思や行動です。というのも、僕たち人間は基本的に「自分のことは自分で決めたい」という強い欲求を持っています。

 だからこそ、他人から一方的にあれしろこれしろと言われると、心理的リアクタンスといって「嫌に決まってるでしょ!勝手に決めないで!」という他人の要求に反発したくなる気持ちが生まれます。だから他人の行動はこちらではコントロールできないんです。