
具体的な指示を出さないくせに、「そうじゃない!」と部下に何度もやり直させる……そんな「察して」タイプの上司に辟易している諸氏に、心理カウンセラー・るろうにがアドバイス。図太いメンタルを身につけるための思考法を伝授する。※本稿は、るろうに『もう誰かのためにガマンしなくていい 自分らしさを取り戻す図太いメンタルになる方法』(主婦の友社)の一部を抜粋・編集したものです。
「謙虚な人」は尊重されるが
「へりくだる人」は舐められる
周りの目が気になると、他人にへりくだった態度を取ってしまうことがあります。周りから褒められても素直に受け取れずに「いやいや、私なんて……」と否定したりします。それどころか「私なんて頭が悪いから……」とか「私なんてダメダメなんです」と、自己肯定感を下げるような発言をしてしまうこともあります。
周りの人たちとうまくやっていきたいと思うからこそ、自分が悪いイメージを持たれないかって不安なんですよね。だからなるべく謙遜しておこうと気を遣っているんでしょう。謙虚な姿勢自体は決して悪いことじゃありません。
ただね、いつもへりくだった態度を取っていると、せっかくのあなたの素敵なところが周りから理解されなくなってしまうんです。それだけじゃなくて、周りから舐められた態度を取られる原因にもなってしまう。それってすごくもったいないと思うんです。
とはいえ、「ふんぞり返って偉そうにしておけ」って言いたいわけじゃありません。じゃあどうすればいいかというと、「謙虚になる」と「へりくだる」の違いを知っておいてほしいんです。
「謙虚になる」っていうのは「控えめで素直になる」っていう意味です。自分を肯定的にとらえていて、「これからも成長していきたい」っていう前向きな姿勢になることなんですね。
たとえば、「あなたは仕事が早いよね」と褒められた時に、謙虚な人は「ありがとうございます!いつも周りの人たちに助けてもらっているので、もっと効率よくできるように頑張っていきます」って言います。
一方、「へりくだる」は「自分を低く評価して、他人より劣っている人間として扱うこと」です。「あなたは仕事が早いよね」と褒められても、「いやー私なんて全然仕事早くないんです」「ミスも多いし、ほんと仕事できないんです~」って言ったりします。
謙虚な人とへりくだっている人、どちらのほうが舐められるかは言うまでもないですよね。謙虚な人は何歳になっても自分を過大評価せずに、前向きな成長意欲のある人だと思われます。だから、周りから尊敬されるし、大切に扱われるんです。