ロシアの侵攻をめぐる米トランプ政権とウクライナの外交的な対立は22日にエスカレートした。開戦から3年を迎えるにあたりウクライナが欧州の支持を得て作成した国連決議案について米国は撤回を求めた。米国は代わりに独自の決議案を提出した。この衝突は、一方に米国とロシアが、他方にウクライナと欧州がいる構図となっており、大西洋にまたがる近年最も劇的な緊張関係を示している。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認した各国政府宛てメモの中で、米国の外交当局者は欧州の外交当局者に対し、ウクライナの決議案が進展すれば米国は反対すると伝え、欧州側がウクライナ政府に決議案の取り下げを説得すべきだと述べた。欧州の外交官2人によると、数日前まで米国は欧州と共にウクライナの決議案を検討しており、いくつか小さな変更を提案していた。米国はこの決議案を進めることに積極的ではなかったものの、反対の意向は示していなかったという。