「雇い兵」が戦力として戻ってきた。ウクライナの前線に配置されているほか、ペルシャ湾岸諸国の兵舎を満たし、アフリカの内戦で戦闘を繰り広げている。何十年間も内戦に苦しむ南米コロンビアは、そうした雇い兵の主要な供給源となっている。コロンビア出身のジョニー・ピニラさん(40)は故国の密林で約10年にわたり、ゲリラ兵との戦いを経験していた。だが当時の殺気立った接近戦は、ウクライナ軍の志願兵となって戦場でロシア軍の砲撃から逃げ回る恐怖に比べれば、まるで息抜きのように思える。「このまま死ぬのか生きるのかも見当がつかなかった」とピニラさんは振り返る。外国語というだけでなく奇妙なアルファベットを使うことや、慣れ親しんだ熱帯の気候とは違う氷点下の気温にさらされることもこたえたが、ピニラさんはそれでも戦闘続きの人生に代わる選択肢はないと思っている。「戦争は私が知る唯一の職業だ」。彼は休息のため別の国に滞在している時にこう語った。
「雇い兵」はホットな職業、ウクライナの前線にも
中南米などの退役軍人が世界の紛争地へ、志願動機は報酬だけではない
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