「誰かから傷つけられたとき、大切にしてもらいたい考え方があります」
そう語るのは、アートディレクターの川原マリアさん。「ニューヨーク・タイムズ」で紹介されるなど活躍する川原さんですが、6人きょうだいの貧しい母子家庭で育ち、12歳からの6年間を「修道院」で過ごしています。「キリスト教」の教えを受け、あらゆることが禁止された環境と向き合ったことで、思いどおりにいかない現実に「悩まない」ための考え方を身につけました。
その川原さんが、「しんどい現実に悩まなくなる考え方」をまとめたのが、書籍『不自由から学べること』。悲観でも楽観でもない現実とのまったく新しい向き合い方に、「気持ちが軽くなった」との声が多数。この記事では本書より一部を抜粋・編集し、「絶対に悩まない人の考え方」を紹介します。

「仕返し」しても、未来は1ミリも良くならない
聖書に次の一節があります。
悪しき者たちの進む道に入るな。悪人たちの道を行ってはならない。
それを無視せよ。そこを通るな。それを避けて通れ。
(箴言 4章 14-15節)
自分を悲しませた相手にやりかえしたところで、それは自分の大切な時間を他者のために費やすようなもの。
多少は気持ちが晴れたとしても、自分の未来は1ミリも良くはなりません。
傷つけてきた相手が「いちばん嫌がること」とは
嫌がらせをする人がいちばん喜ぶことは、自分の迷惑行為によって相手が悲しんだり、挑戦をやめたりすることです。
逆にいちばんダメージが大きいのは、完全に無視して圧倒的に幸せになることです。
聖書にも、こうあります。
涙と共に種を蒔く人は、喜びの歌と共に刈り入れる。
種の袋を背負い、泣きながら出て行った人は、束ねた穂を背負い、喜びの歌をうたいながら帰ってくる。
(詩編 126章 5-6節)
悲しいときに種を蒔ける人は、いつかそれを、喜びとともに刈り取ることができると書いてあります。
ツラいときこそ「自分の未来」のために時間を使う
他者から嫌なことをされたときは、無視して圧倒的に幸せになるのがいちばん効果的です。
悲しいときこそ、自分のための種を蒔いてあげましょう。
友達と話したり、新しい環境へと羽ばたいたり。
未来で大きな幸せを収穫するための種を蒔くことに、時間と気力を使ってみてください。
(本稿は、書籍『不自由から学べること』の内容を一部抜粋・編集して作成した記事です。書籍では他にも、「しんどい現実がラクになる考え方」を多数紹介しています。)