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ビジネススキルを発信するTikTokのフォロワーが20万人を超え『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』の著者である「にっしー社長」こと西原亮氏に教えてもらった「超優秀な人が秘かにしている仕事のコツ」を本記事で紹介します。(構成/ダイヤモンド社・林拓馬)

【コンサルが教える】「PDCAを回せば成長する」はウソ? 仕事ができる人だけが知る真実とはPhoto: Adobe Stock

仕事ができる人の「PDCA」

PDCAとは、「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Action(改善)」の4つのステップから成るサイクルです。

このPDCAを正しく理解し、適切に活用することで、より効果的な行動が可能になります。それでは、順を追って説明していきましょう。

Plan(計画)について

まず、「P(プラン)」、つまり計画です。

ここで最もやってはいけないのは、結果をそのまま計画にしてしまうことです。

例えば、不動産営業をしているとして、「3ヵ月後に新築の戸建てを2件売る」という計画を立てたとします。

この計画は良い計画ではありません。なぜか分かりますか?

これは単なる「結果目標」であり、具体的な行動に落とし込まれていないからです。

では、正しい計画とは何でしょうか?

それは「自分の行動で達成可能な目標を立てること」です。

例えば、「2000件の訪問を行う」という計画であれば、それは自分の行動でコントロール可能なものです。

しかし、多くの人は「何件契約を取れ」と結果目標だけを与えられてしまいます。

そうではなく、「何をするか」を具体的に計画に落とし込むことが重要です。

Do(実行)について

次に「D(Do)」、つまり実行です。

計画を立てたら、ただ実行するだけです。

例えば、「2000件訪問する」と決めたならば、ひたすら訪問をこなせばいいのです。

ところが、多くの人はここでつまずきます。

「やり方がどうか」「効率がどうか」といった議論をする前に、とにかくやることが大切です。

計画を立てた以上、確実にやり切らなければ成果は生まれません。

中途半端な実行では、計画自体が意味をなさなくなります。

Check(評価)について

次は「C(チェック)」です。ここでは「計画通りに実行できたかどうか」を確認します。

例えば、「2000件訪問する」と決めたら、実際に訪問できたのかどうかをチェックするだけです。

ここでは「やり方の良し悪し」ではなく、「やるべきことをやったかどうか」にフォーカスします。

PDCAの本質は、この「やるべきことをやったか」を振り返ることにあります。

Action(改善)について

最後に「A(アクション)」、つまり改善です。ここで初めて「やり方の改善」に取り組みます。

例えば、「2000件訪問したが、訪問の仕方に問題はなかったか?」という視点で見直します。

具体的には、訪問時の声掛けの仕方チラシの内容訪問エリアの選定など、細かく分析し、改善点を見つけていきます。

ここで重要なのは、早すぎる改善は逆効果になりやすいということです。

多くの人は「成果が出ていない」と感じるとすぐにやり方を変えようとしますが、これは良くありません。

例えば、「2000件訪問する」と決めたら、まずはそれをやり切ることが大前提です。

そして、一定期間実行した後に初めて改善を行う方が、結果的に大きな成果につながりやすくなります。

まとめ

PDCAの基本は、「計画を立て(P)、実行し(D)、振り返り(C)、改善する(A)」という流れを守ることです。

特に、プランの段階で「結果目標」ではなく「行動目標」を設定し、まずはやり切ることが重要です。

計画通りに実行できたかをチェックし、その後に改善を行うことで、初めてPDCAが機能します。このサイクルを正しく回すことで、より確実に成果を出すことができます。

ぜひ、PDCAを活用する際には、この流れを意識して取り組んでみてください。

(本記事は『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』の著者、西原亮氏が特別に書き下ろしたものです)