「頑張っているのに、結果がついてこない」「必死に仕事をしても締め切りに間に合わない」同僚は次々と仕事を片付け、成果を出し、上司にも信頼されているのに、「なんでこんなに差がつくんだ……」と自信を失ったとき、どうすればいいのでしょうか?
ビジネススキルを発信するTikTokのフォロワーが20万人を超え『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』の著者である「にっしー社長」こと西原亮氏に教えてもらった「超優秀な人が秘かにしている仕事のコツ」を本記事で紹介します。(構成/ダイヤモンド社・林拓馬)

仕事ができる人の「PDCA」
PDCAとは、「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Action(改善)」の4つのステップから成るサイクルです。
このPDCAを正しく理解し、適切に活用することで、より効果的な行動が可能になります。それでは、順を追って説明していきましょう。
Plan(計画)について
まず、「P(プラン)」、つまり計画です。
ここで最もやってはいけないのは、結果をそのまま計画にしてしまうことです。
例えば、不動産営業をしているとして、「3ヵ月後に新築の戸建てを2件売る」という計画を立てたとします。
この計画は良い計画ではありません。なぜか分かりますか?
これは単なる「結果目標」であり、具体的な行動に落とし込まれていないからです。
では、正しい計画とは何でしょうか?
それは「自分の行動で達成可能な目標を立てること」です。
例えば、「2000件の訪問を行う」という計画であれば、それは自分の行動でコントロール可能なものです。
しかし、多くの人は「何件契約を取れ」と結果目標だけを与えられてしまいます。
そうではなく、「何をするか」を具体的に計画に落とし込むことが重要です。
Do(実行)について
次に「D(Do)」、つまり実行です。
計画を立てたら、ただ実行するだけです。
例えば、「2000件訪問する」と決めたならば、ひたすら訪問をこなせばいいのです。
ところが、多くの人はここでつまずきます。
「やり方がどうか」「効率がどうか」といった議論をする前に、とにかくやることが大切です。
計画を立てた以上、確実にやり切らなければ成果は生まれません。
中途半端な実行では、計画自体が意味をなさなくなります。
Check(評価)について
次は「C(チェック)」です。ここでは「計画通りに実行できたかどうか」を確認します。
例えば、「2000件訪問する」と決めたら、実際に訪問できたのかどうかをチェックするだけです。
ここでは「やり方の良し悪し」ではなく、「やるべきことをやったかどうか」にフォーカスします。
PDCAの本質は、この「やるべきことをやったか」を振り返ることにあります。
Action(改善)について
最後に「A(アクション)」、つまり改善です。ここで初めて「やり方の改善」に取り組みます。
例えば、「2000件訪問したが、訪問の仕方に問題はなかったか?」という視点で見直します。
具体的には、訪問時の声掛けの仕方、チラシの内容、訪問エリアの選定など、細かく分析し、改善点を見つけていきます。
ここで重要なのは、早すぎる改善は逆効果になりやすいということです。
多くの人は「成果が出ていない」と感じるとすぐにやり方を変えようとしますが、これは良くありません。
例えば、「2000件訪問する」と決めたら、まずはそれをやり切ることが大前提です。
そして、一定期間実行した後に初めて改善を行う方が、結果的に大きな成果につながりやすくなります。
まとめ
PDCAの基本は、「計画を立て(P)、実行し(D)、振り返り(C)、改善する(A)」という流れを守ることです。
特に、プランの段階で「結果目標」ではなく「行動目標」を設定し、まずはやり切ることが重要です。
計画通りに実行できたかをチェックし、その後に改善を行うことで、初めてPDCAが機能します。このサイクルを正しく回すことで、より確実に成果を出すことができます。
ぜひ、PDCAを活用する際には、この流れを意識して取り組んでみてください。
(本記事は『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』の著者、西原亮氏が特別に書き下ろしたものです)