「空腹を感じたら食べる」を習慣に
食材は「丸ごと」食べるといいことづくめ
また、日々の食事は、老化・疲労の要因となる「酸化・炎症・細胞損傷」に大きく関与しています。食べ方を工夫することで、老化速度を遅らせ、疲れにくい体を作ることが出来ます。
時間が来たからと無理して1日に3食取る必要はありません。空腹は「消化の準備ができた」というサインです。空腹でいると、細胞内の不要物を分解する「オートファジー」というシステムが働き始めます。逆に、空腹になる前に食べると、細胞内に不要物がたまります。さらに空腹を感じないと、ホルモン分泌にも悪影響を及ぼします。
「一物全体食」といわれますが、食材をできるだけ丸ごと食べることが大切です。魚であれば頭から尾まで、野菜なら皮も含めて食べられる部分をなるべく残さず食べましょう。こうすることで、ビタミンやミネラルの摂取が偏りにくくなります。
このように、疲労と老化は、活性酸素の増加や体機能の低下などと密接に関連しています。
最近非常に注目されている、老化細胞を除去する「セノリティクス」などのアプローチは、細胞を再活性化することで老化を抑制しようとするものですが、これは疲労回復のアプローチと根本的には同じなのです。
最新のライフサイエンスにより一度老化してしまった細胞を再活性化し、若さを取り戻すことが可能になりつつあります。しかし、疲労の慢性化を未然に防ぐことの方がより有効かつ現実的です。
年相応の若々しさを保つためには疲労を蓄積させずに、日々の生活習慣を見直して疲れをとり、老化を予防することこそが大切なのです。
(インテグレート代表取締役CEO 藤田康人)