図表20同書より転載 拡大画像表示

 定率引き出しの場合は、80歳時点で残る資産額のシミュレーション結果は、到達確率25%で2880万円程度、到達確率50%で2460万円程度、到達確率75%で2100万円程度、到達確率95%で1670万円程度です。

 1670万円を残すことができれば、80歳で運用をやめて月額10万円(年120万円)ずつ引き出す「使うだけの時代」を迎えるとすると、その資産で94歳近くまでの生活費を確保できることになります。2460万円残せれば、100歳までまかなえる計算です。

 シミュレーションの結論として何がいえるのかを、図表20を見ながら考えてみましょう。

 数字を見比べてわかるのは、「定額で引き出すより、定率で引き出したほうが、80歳時点での『残高のばらつき』が小さくなっている」ということです。これは言い換えれば、「定率引き出しのほうが、計画通りの資産残高に落ち着かせる力が高い」ということです。