授業料無償化の落とし穴(1)
「授業料以外」の費用は多額だけど払える?
「就学支援金」の対象は、授業料だ。下記の表を見てほしい。授業料以外にも出費は多く、私立に通うと年間にかかるお金は公立の場合の2倍近くになる。

拡大画像表示
文部科学省の調査は全国平均なので、実際には学校によってかかる費用は異なるが、いずれにしても支援金で授業料がサポートされたとしても、その他の出費が年70万~80万円以上かかることは覚悟したほうがいいだろう。
安易に「授業料が無償化になるなら私立に行かせよう」と考えるのはリスク大。授業料を抜いても月6万円前後はかかるので、その資金繰りができるかどうか家計をチェックしないと、落とし穴にはまる。
授業料無償化の落とし穴(2)
安易な「中学受験選択」に要注意!
「有名私立校、大学合格率の高い私立校に通わせたい。でも中高一貫校なら高校からの入学は募集人数も少なく、狭き門となる。思い切って中学から受験させるのがいいかも。中学3年間の学費が何とかなれば、高校は無償化だしいけるかも!」
高校無償化が話題になっている今年は、このように考える人も出てくるだろう。これも落とし穴だから気を付けたい。
私立中学を受験するには、小学校高学年から塾に通って受験対策をするのが一般的。小4から小6までの塾費用は、3年間でおおむね300万円前後かかる。1年間で100万円というより、科目数や夏期講習など選択するものが年々増えていくので「トータル3年間で300万円」というのが一つの目安だ。
数年に1回、私のもとへ相談に来る人から「深田さん、塾代で300万円は合っていましたけど、受験料は別途かかりましたよ」と教えてもらったことがある。