
暗号資産の急騰と急落が繰り返される中、多くの投資家がその行方に注目している。しかし、米著名投資家ケン・フィッシャー氏は、暗号資産への投資が「価値ある選択肢」なのかと読者に投げかける。暗号資産の価格変動の要因、投資対象としての適格性、市場心理がどのように相場を左右するのかを考察し、暗号資産に対する根本的な問いを掘り下げていく。
暗号資産の押し目を買うべきか
リスクについても冷静に考えるべき
高騰するリターンに惹かれて暗号資産に手を出す人は多い。しかし、リスクについても冷静に考えるべきだ。
暗号資産を押し目買いすべきかと、多くの人が考えているようだ。特に昨年12月から今年1月にかけてビットコインが急騰するのを見て、「暗号資産・支持者」とされるドナルド・トランプ大統領への期待が膨らんだからだろう。
ビットコイン強気派は、1月21日の高値から約20%下落したことを「好機」と見なし、2025年には大きな上昇が待っていると主張している。果たしてそうだろうか?
だが、まず落ち着いて考えよう。暗号資産の購入を検討しているなら、こう自問すべきだ。「なぜ暗号資産を持つべきなのか?」と。暗号資産を保有するメリットとデメリットを明確にするために、まずは暗号資産の現状を整理してみよう。