
外国語を話せることに憧れる人は少なくないと思います。「子どものころから始めなきゃムリだ」とあきらめている人もいるかもしれません。しかし、作家・翻訳家の宮崎伸治さんは「外国語は、何歳からでも上達できる」といいます。宮崎氏が長年の学習によって見出した“超効率”習得法を、新刊『50歳から8か国語を身につけた翻訳家の独学法』(青春出版社)から抜粋して紹介します。
英語以外“食わず嫌い”はもったいない
「英語だけにしておくか、英語以外もやるか」というのは悩ましい問題です。
人によって事情が違いますし、同じ人でもライフステージによって事情が変わってきますので、唯一の正解はありません。
ただ、せっかく英語を学習したのなら、もう1~2言語学んでみないともったいないように思います。どんな言語にせよ、ゼロから英語を学ぶ労力と比べれば、はるかに少ない労力ですむからです。
私の実感でいえば、英語の「兄弟」ともいえるドイツ語は、ゼロから英語を学ぶ労力の5分の1ですみます。
また英語の「いとこ」ともいえるフランス語、スペイン語、イタリア語は3分の1ですみます。
さらに英語とフランス語を学んだあとに、フランス語の「兄弟」ともいえるスペイン語やイタリア語を学ぶとすれば、英語やフランス語の知識を活かせるので、フランス語を学ぶときの5分の1、つまり英語を学んだときの15分の1の労力ですみます。
この「○分の1」という数字は英語の習熟度によっても変わりますが、ゼロから英語を学ぶ労力より、はるかに少ない労力ですむことは確かです。