“悪気なく”指導しまくるリーダー
ティーチ課長は、“悪気なく”アドバイスをしまくる「教示型」リーダーですが、私が見るところ、程度の差こそあれ、最も多くのリーダー・管理職が、この「教示型」にあてはまるのではないかと思っています。この“おなじみ”のスタイルを用いると、部下であるノビル主任はどのような反応をするでしょうか。では早速、ティーチ課長とノビル主任のミーティングを覗いてみましょう。






ティーチ課長によるノビル主任への「教示型」アドバイスの場面をお伝えしました。
どのような感想をもたれたでしょう?
「あー、自分とそっくりだ。私もメンバーにあれこれとアドバイスをしまくっています。反省……」という方もいれば、
「いえいえ、私はあんなにアドバイスしていません。私がするのはせいぜい1~2割。残りはしっかり傾聴しているから、“教示型”ではありません」という方までさまざまではないでしょうか。
しかし、私にはどちらも大差ないように思われます。「教示・アドバイス」の量が多いか少ないかが問題ではなく、「教示・アドバイス」によって部下を変えようとしていることに問題があるように見えるからです。「教示・アドバイス」が、ノビル主任を否定してしまっているために、ノビル主任は、それを受け入れるどころか、反発し、落ち込んでしまっているからです。これでは、ノビル主任の成長は望むべくもないでしょう。