小さな会社や個人商店が今すぐ売上をあげようと思った時、どの販促ツールから作ればいいのか?「A4」1枚チラシで今すぐ売上をあげるすごい方法 「マンダラ広告作成法」で売れるコピー・広告が1時間でつくれる!(ダイヤモンド社刊)では、販促コンサルタントの岡本達彦氏が、今すぐ売上をあげるために必要な「A4」1枚チラシを誰でもつくれる「マンダラ広告作成法」という新しい販促手法を紹介。小さな会社が、今すぐ売上をあげられるすごい方法がわかると好評です。この連載では、全10回にわたり書き下ろしの記事を公開します。

「チラシなんて時代遅れ?」と思ったら読んでほしい―ネット広告全盛の時代に、なぜ今、紙のチラシが再評価されているのか?Photo: Adobe Stock

「紙の広告」が再評価されている

 販促コンサルタントの岡本達彦です。「今さらチラシなんて、時代遅れでしょ?」そう思っている方にこそ、この記事をぜひ読んでいただきたいと考えています。

 実は今、紙のチラシがひそかに再評価されているのをご存じですか? 

 今はデジタル全盛の時代。確かに、ネット広告やSNS、動画マーケティングが注目を集め、広告業界の主役は完全にオンラインに移ったかのように見えます。

 でも、本当にそうでしょうか?

インターネットでは出会えないお客様が存在する

 総務省の調査によると、日本におけるスマートフォンやタブレットの利用率は、18~29歳ではなんと98.7%に達しており、ほぼ全員が使用している状況です。

 一方で、年齢が上がるにつれてその割合は下がり、60~69歳では73.4%、そして70歳以上ではわずか40.8%にとどまっています。
(出典:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/html/nd111430.html

 このデータが示すのは、「インターネット上では絶対に出会えないお客様が、確実に存在している」という事実です(※パソコンのみ使用している方を除いた場合)。

 そして、その層こそが「チラシをしっかり読む世代」なのです。

 特に住宅、リフォーム、医療、介護、仏事関連などの高単価商品・サービスでは、この紙世代を逃すと、見込み客の大半を失うことになります。

ネット広告疲れが進む中で、チラシの温度が際立つ

 近年は、スマホ広告があまりに多すぎて「情報疲れ」を起こす人が増えています。

 あなたも、こんな経験があるのではないでしょうか?

・目を引くはずのバナー広告をスルーしてしまう
・SNSに同じような売り込み投稿が並び、どれも読ない
・広告ではなく「リアルな口コミ」を信用する

 情報の洪水の中で、見られもしない広告が激増しているのです。そんな中、自宅のポストに入っていた「自分の生活圏に関係ある情報」には、思わず手が止まります。

 それがたとえ1枚の紙でも、「届ける場所」「伝え方」「タイミング」が揃えば、SNS広告の何倍もの反応率をたたき出すのです。

成果を出しているのは、紙かデジタルかではなく「届け方」

 ここで強調したいのは、紙かWebかの話ではない、ということです。

 大切なのは、「誰に」「どんな価値を」「どう伝えるか」というシンプルな原則。今、成功している多くの会社やお店が、チラシを「顧客の入り口」として活用しています。

 今のチラシは「ただ配る」だけではなく、売上をつくる戦略ツールとして進化しているのです。

「チラシ=古い」のではなく、「チラシの使い方が古い」だけ

「チラシは費用対効果が悪い」とよく言われますが、これは半分正解で、半分間違いです。

 ダメなチラシには、共通点があります。

・伝えたいことを詰め込みすぎて読まれない
・誰に向けたのかわからないメッセージ
・結局どこで何をすればいいのか不明確

 でも、ちゃんと設計されたチラシは違います。

「このチラシ、まるで自分のために書かれているみたい」。そう感じた瞬間、人は自然と行動してしまうのです。

紙のチラシは、逆にブルーオーシャンだった

 実は、ネット広告と比べて競合が少ないのもチラシの魅力です。

 同じエリアで、同じタイミングで、同じ商品を扱う会社が全員ネット広告に集中している今こそ、紙のチラシは穴場。うまくいくかどうかは、「発想」ではなく「設計力」にかかっています

 この短期連載では、「どうすれば、広告の素人でも売れるチラシが作れるのか?」をテーマに、具体的な考え方・作り方を紹介していきます。

岡本達彦(おかもと・たつひこ)
株式会社アカウント・プラニング代表取締役
販促コンサルタント
広告制作会社時代に100億円を超える販促展開を見て培った成功体験をベースに、難しいマーケティングや心理学を勉強しなくてもアンケートから売れる広告を作る広告作成手法を日本で初めて体系化する。業界を問わず、お金をかけないで簡単にでき、即効性もあることから、全国の公的機関、経済団体、フランチャイズ本部からセミナー依頼が急増し、社内に仕組みとして取り入れたいという会社からのコンサルティング依頼は後を絶たない。著書にアマゾン上陸15年「売れたビジネス書50冊」にランクインし、販促書籍のベストセラーとなった『「A4」1枚アンケートで利益を5倍にする方法 チラシ・DM・ホームページがスゴ腕営業マンに変わる! 』(ダイヤモンド社)などがある。