「自分も、もっと数字に強ければ…」
日々の買い物や職場で「数字コンプレックス」を感じたことはないだろうか。「算数や数学は大キライ…」「できるだけ見たくない…」中には「数字はもう諦めた」という人もいるだろう。
しかし実は、「数字に強い」は生まれつきの才能ではない。数字に強い人は、無意識のうちに九九などの「頭を使わないラクな計算」を使って、面倒な計算をうまくサボっているのだ。
新刊『「数字がこわい」がなくなる本』は、数字に強い人の脳内を解明した一冊。数字に強い人が無意識にやっている「頭を使わないサボり計算テク」を知れる本書の中から、今回は「数字のとらえ方」について紹介したい。

【大阪万博は1970年。昭和何年だった?】瞬時に計算できない人は頭が悪い“二流”。一流はどう考える?Photo: 健太 上田 - stock.adobe.com

「西暦→和暦変換」すぐにできますか?

前回の大阪万博は1970年。昭和何年だった?

話題の万博ですが、前回の大阪万博は1970年に開催されました。

これ、昭和何年だったか、みなさんは即答できますか?

「そんなのすぐにスマホで検索すればわかる」と思う人もいるかもしれませんが、スマホを取り出せないときもありますよね。

そもそも数字に強い人はこういった「西暦・和暦変換」はパッと変換できることが多いです。

今回は、「数字がこわい」がなくなる方法の1つとして紹介している「和暦・西暦変換の方法」を紹介していきましょう。

西暦から和暦を求める“すごい方法”

和暦・西暦変換の基本は、シンプルな足し算・引き算です。特に昭和の場合は、非常にシンプルな計算で終わることが多いです。今回は次の法則に沿って、計算をしてみましょう。

昭和の場合:西暦の下2ケタから25を引く

大阪万博は1970年でしたね。つまり、次のように計算すればいいわけです。

70-25=45

「45」と出ました。つまり、昭和45年です。スマホを取り出さないとできないような、面倒な「西暦⇔和暦変換」が、一瞬でできました。

ここで重要なのは、単に「25」という数字を覚えておくだけです。頭の中で一瞬で計算ができますね。

「数字に強い人」は、面倒なことをできるだけ省く

「これは数字に強いっていうより、ただ知っているかどうかの違いじゃないか!」

そう思った方もいるかもしれません。しかし、実はここに「数字に強い人」の基本が詰まっているのです。

数字に強い人は、ただ計算が早いとか、難しい計算が得意なようなイメージがあるかもしれませんが、実は、それだけではありません。

数字に強い人は、「面倒な計算を、どうカンタンに処理するか知っている」人なのです。たとえば、「1,862,348」のような数字が出てきた時、数字に弱い人はそのまま「ひゃくはちじゅうろくまん……」と読み始めますが、数字に強い人はそのまま処理せず、いったん「200万弱」として考えます。

これと、本質は同じです。数字に弱い人は、こういった面倒な計算に出会ったときに、調べ物や難しい計算をして頭を疲れさせてしまっています。そうして、本来脳を使うべき「本当に重要な仕事」の質が落ちてしまうのです。

一方、数字に強い人は自分の頭でラクをするために、こういった「面倒な数字をラクに計算する方法」を組み合わせて使っています。知っておくと、より楽しいことに頭を使えるようになりますよ。

(本記事は『「数字がこわい」がなくなる本』に関する書き下ろし原稿です)