中学受験に向けて勉強中の次男や三男は「最難関中学校に挑戦」に固執せず、子どもの自走のその先にある、彼らに合った学校を目指しています。

 目標を考える時に大事なのは、父母のどちらかが1人で考えるのではなく、「同じ目線を家族で共有すること」です。そうしないと、勉強の進捗に対する評価や感情が家族の中でもバラバラになってしまいます。たとえば、夏休み明けのテストで前回より30点上がったと想像してみてください。

お父さん:夏休みを無事乗り越えられたし、合計得点がアップしているから○

お母さん:点数はアップしたけど、志望校の偏差値には届かないから△

受験生本人:合計点は伸びたけど、夏休みに一番がんばった算数が平均点以下だったから×

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 これだと、テスト結果への反応を巡って家族間でトラブルが起こりそうですよね。

 しかし、家族共通の目標が「偏差値を0.1でもアップさせること」なら、全員で喜べるはずです。「夏休みがんばった算数だけは平均点を取ること」が目標なら、全員で悔しい思いをしながらも、合計は良かったと励まし合ったり、次への対策を前向きに話し合えたりできます。

 高学年からでも遅くないです。まずは家族で共通の目標について話してみるのはどうでしょう。

※これはあくまでもオトクサ家の長男が当時実践した一例のため、実在の学校や塾、模試についての最新情報はご自身でご確認ください。