「もう地獄…」共働き家庭の生活が“朝の洗面所”で崩壊、水回りの導線はどうしたら整う?片付けコンサルタントをしている親・子の片づけ教育研究所代表理事、COMFORT STYLE代表の澁川真希さん

〈洗面所で順番待ち〉〈お風呂の後にパジャマ探しでバタバタ〉――水まわりの“ちょっとした不便”が、実は家族全員の1日を左右している!? 忙しい朝晩のルーティンをスムーズに回すカギは「動線×収納×掃除」の仕組み化にあり。連載第10回では片づけコンサルタントの澁川氏が、ストレスゼロで回る水まわりの整え方と、子どもが自分で動ける仕掛けを徹底解説。少しの工夫で「気持ちと時間のゆとり」を作ってみませんか?(親・子の片づけ教育研究所代表理事、COMFORT STYLE代表 澁川真希)

水まわりは“生活動線の要”
家族全員が毎日使う

 忙しい朝の支度や帰宅後に家事や育児のルーティンをこなす瞬間、お風呂やトイレなど、家族みんなが必ず使う場所があります。それが「水まわり」です。この場所での動作をスムーズにこなす仕組みがあるかどうかで、1日の過ごしやすさが大きく変わります。

 特に小さな子どもがいるご家庭では、「朝は洗面所で家族が順番待ちが発生する」「夜は子どもがお風呂に入ったあとパジャマを探してうろうろする」など、水まわりでの段取りがうまくいかないことで、時間も気持ちも余裕をなくしがちです。

 反対に、必要なものがすぐ手に取れて、家族の動きがスムーズになるだけで、1日がぐっとラクにまわるようになります。

 朝晩のルーティンがスムーズに回るかどうかは、自分自身の気持ちのゆとりや家族の機嫌、ひいては仕事の取り掛かりにも直結してきます。

 今回は、洗面所・トイレ・お風呂を中心に、無理なく続けられる片づけと掃除のコツ、さらに子どものお世話をラクにするための仕組み化のポイントをお伝えします。

 仕組み化していくためには、まずは収納の問題から解決していきましょう。

 洗面脱衣所でよく見かけるのが、奥行きがありすぎてうまく使いこなせない収納棚。私が整理収納サービスでお伺いするご家庭でもよくご相談を受ける場所です。

「とりあえず入れてしまったけれど、奥の方に何があるかわからない…」「ピッタリのケースが見つからない」と感じている人も多いのではないでしょうか。

 そんなときは、「手前・奥」の2つに分けて考えるだけでも、グッと使いやすくなります。まずは、次のルールを意識して収納してみてください。