
人に好かれるも嫌われるも、真意が伝わるも伝わらないも、一目置かれるも軽く見られるも、すべては使う言葉次第。クイズに挑んで、ワンランク上の「大人の言い換え力」を身につけましょう!(クイズ制作/石原壮一郎)
クイズ
ゴールデンウィークも終わって久々の出社。そこそこ仲がいい上司が「家族で万博に行ってきたけど、あまりにも人が多くてひどい目にあったよ」とぼやいている。
まずは「それはお疲れさまでした」と定番のねぎらいの言葉をかけるとして、さらに続けて、お互いに深い満足感が味わえる「気の利いたひと言」を付け加えるとしたらどれ?
(B)「大混雑の万博に行ったってことも、ご家族のいい思い出になりますね」
(C)「どこのパビリオンにいらしたんですか? 火星の石は見られました?」
正解は……
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C
× (A)「始まる前は『並ばない万博』って言ってたくせに、一種の詐欺ですね」
△ (B)「大混雑の万博に行ったってことも、ご家族のいい思い出になりますね」
◎ (C)「どこのパビリオンにいらしたんですか? 火星の石は見られました?」
解説
自分が興味があろうがなかろうが、行ってきたという話をわざわざ振ってくれている人に対しては、なるべくあたたかい対応をしてあげたいところ。そんなやり取りを通じて、お互いに深い満足感を覚えるのが、雑談の醍醐味であり人生の滋味です。
ぼやいているからといって、行ったことを後悔しているとは限りません。Aの水の向け方は、大きく的外れ。行ったことにケチを付けられたようにも響きそうです。Bはそのとおりなんですけど、いきなりポジティブ思考を押し付けられるのは、ちょっと不愉快かも。
ここは「いろいろ話したい」という本音を察知して、普通に興味を示してあげるCこそがベスト。相手に気を配った「気の利いたひと言」は、意外性のある言葉とは限りません。