スマホ、ネット、SNS……気が散るものだらけの世界で「本当にやりたいこと」を実現するには? タスクからタスクへと次々と飛び回っては結局何もできない毎日をやめて、「一度に1つの作業」を徹底する「一点集中」の世界へ。18言語で話題の世界的ロングセラーの新装版『一点集中術━━限られた時間で次々とやりたいことを実現できる』より、特別に一部を紹介する。

「多すぎるタスク」に手を出して時間を失っている
自分を「多忙」にみせる伝染病が蔓延している。
そのさまは、まるで芝生に雑草がはびこるようだ。
とはいえ、どれほどあわただしく動きまわったところで、相応の見返りが得られるとはかぎらない。
忙しくすごしている人が、能率よく働いているとはかぎらないからだ。
リーダーシフト・コンサルティング所長のレスリー・ウィリアムズは鋭い所見を述べている。
「私たちの文化は、生産性とはなにかという定義を見失っています。一度にどれだけ多くのタスクをこなせるかで『能率のよさ』が測れるかのように誤解しています」
あくせく働いているのに、それに見あうだけの具体的な成果をあげられない人は多い。
そもそも、一定の時間内でそれほど多くの作業をこなせるはずがないのに、ついあれこれ手をだしてしまっているのだ。
その結果、つねに注意散漫な状態で、膨大な要求に答えられずに不満を抱えて生活している。
(本記事は、デボラ・ザック著『一点集中術━━限られた時間で次々とやりたいことを実現できる』からの抜粋です)