空腹のときも満腹のときも
ふとんには入らない
遅くまで残業をして帰ってきて、夕飯を食べて満腹状態ですぐに就寝という人がいれば、早い時間に夕食を済ませ、寝る頃には空腹という人もいるだろう。
ともに、眠れない原因となる。
満腹での就寝は、睡眠以前に逆流性食道炎の原因となってしまうのでやめていただきたいのだが、それだけではない。夜遅い時間に食事をする習慣によって、覚醒が促されて眠りにくくなるのだ。
一方、空腹の場合、血糖値が下がり、「オレキシン」という覚醒を維持する物質が分泌され、これまた眠りに入りにくくなる。ごくごく当たり前のアドバイスになってしまうが、腹7~8分目でふとんに入るのがいちばんだ。
眠れないときは
いったん寝室から出よう
眠れないとき、ベッドの中で「なんとか寝なきゃ!」と頑張ってはいけない。そうした「眠れない体験」は「眠れない学習」となり不眠につながってしまう。
とくに、ふだん、寝ている寝室で眠れない体験をすると、「今日も眠れないかもしれない」という不安が深層心理の中に生じ、「寝室=眠れない苦しい場所」という刷り込みが生まれる。こうした学習は、じつは意識していなくても起こってしまう。寝室という場所が「眠れない場所」として知らず知らずのうちに脳の中に刻み込まれてしまうのだ。
日々、健やかに眠りにつくためには、自然と眠りにつく成功体験を重ねて、寝室やベッドを「眠れる場所」にしていくことが大事だ。
通常であれば8~15分くらいで眠りに落ちる。15分以上たっても眠れなかったら、いったん、寝室を離れて、別の場所でリラックスして過ごし、自然と眠気が訪れるまで待つのも1つの手だ。
寝ること以外に寝室を
使わないルール
眠れないからといって、寝室で本を読んだりゲームをしたり、スマホをいじったりしていないだろうか?寝室で何かをすると、その部屋を「作業する部屋」として脳が認識してしまい、「寝るための場所」ではなくなってしまう。不眠を訴える人ほど、寝室を何かしら「作業する部屋」にしている傾向がある。
寝室で何をしようと眠れる人は気にする必要はない。しかし、睡眠に悩みを抱えている人は、寝ること以外に寝室を使わないことを心がけてみよう。