ワンルームの人であれば、ベッドやふとんなど「寝床」を「寝るためのスペース」にする。すると、「この部屋(スペース)では寝る」と条件づけられる。

 同様の理由でパジャマと部屋着とは別にしよう。「寝るための服」に着替えることで、無意識下で活動モードから睡眠モードへと切り替えることができる。

「寝るための服」に着替える同書より転載 拡大画像表示

自分にとっての
「眠れる」香りを見つける

 視覚、聴覚、触覚などの情報は視床を介して、大脳皮質に伝わり処理されるが、五感の中で嗅覚だけは感覚系のニューロンから直接、大脳辺縁系や大脳皮質に伝わる。大脳辺縁系は感情と深くかかわる部分。

 そのため、においの情報は素早く、感情に訴える。香りと睡眠の相性はよく、心地よい香り=感情を落ち着かせてくれる香りが入眠の助けになるといわれている。

 ただ、におい自体が眠りを促すわけではない。香りのリラックス効果によって、結果として眠りへ誘うという仕組みだ。実際、ラベンダーやヒノキ、ベルガモット、スイートオレンジなどは睡眠に効果があるという研究報告がある。

 ただ、香りには好みがある。自分にとっての相性のいいリラックスできる香りを探し、試してみるのもいいだろう。香りがなくても眠れるならそれにこしたことはない。