つまり視点を多く持っている人は共感力が高いということです。
共感力を持つためのポイントは、この2つです。
(1)視点を増やす
(2)自分の心拍数を正確に当てられるようにする
心拍数で共感力が測れるのはおもしろいですよね。
自分の心拍数を脈に触れないでも正確に当てられる人は、共感力が高いという調査結果があります。
最近は血圧計やスマートウォッチでも心拍数を測れますので、もしお持ちの方はぜひ試してみてください。逆に自分が思っていた心拍数と実際の心拍数が異なる人は、共感力が低かったそうです。
つまり、自分の感覚を正確に把握できていない人は、相手の感覚も理解できないということです。
自分の感覚に敏感になることが、共感力を高めるコツです。
疲れた、悲しい気持ち、焦っている気持ち、嫉妬している気持ち、不安、怖い、イライラ、楽しい、ワクワク、安心、圧迫感など、自分の現在の状態を認知するトレーニングをしていくと、自分の感覚に敏感になり、人の立場や気持ちも理解しやすくなるでしょう。
ペースを合わせるだけで
怒りの炎がしずまっていく
いきなり結論ですが、話すスピードを合わせると、同じことを話していたとしても、相手に伝わりやすくなります。
たとえば、相手の顔が見えないコールセンターでは、「話すスピード」を活用しているそうです。
コールセンターには苦情の電話もよくかかってきますが、この苦情電話に対応するときに、話すスピードを合わせることはとても効果的です。
相手がすごい勢いで怒っているときに、コールセンターの窓口対応の人がゆっくりとした口調で「たいへん、もうしわけ、ございません」と応えたら、相手はさらに怒る可能性があります。これは想像してもらえたらわかるんじゃないでしょうか。話すスピードが違うと、相手はこちらを「敵」とみなす傾向があるのです。
なので、コールセンターでは相手のスピードに合わせて話すのが多いようです。
(早口で)「大変申し訳ございません。私たちの不手際でこういったところがあり、本当に申し訳ありませんでした」