結果、生産性が高まり、企業の業績向上にもつながっていきます。

 要は、「従業員の会社に対する信頼度」みたいなものです。

 従業員エンゲージメントが高い会社、チームはお互いの「信頼の文化」が浸透しています。この信頼できている組織は生産性が50%高いといわれています。

 またほかにも、

 意欲が76%高い

 精力的に取り組む度合いは106%高い

 欠勤日数は13%少ない

 慢性的ストレスが74%少ない

 生活への満足度が29%高い

 勤続年数が長くなる傾向にある

 など、いいことばかりです。

 社員のエンゲージメントを知るためのわかりやすい質問があります。

 それは「友人にもこの会社をすすめたいですか?」という質問です。

 この質問に「YES」と答える人が多い会社はエンゲージメントが高い傾向にあります。

愛情や絆でつながった
組織の作り方とは

 ではどうやって従業員エンゲージメントを高めたらいいのでしょうか。

 マネジメントの世界では、エンゲージメントを高めるための方法がいろいろいわれていますが、私は脳科学の専門家なので「脳科学の視点から見たエンゲージメントを高める7大要素」を紹介します。

図表:脳科学の視点から見たエンゲージメントを高める7大要素同書より転載 拡大画像表示

 どうでしょうか?

 オキシトシンとエンゲージメントが実は密接につながっているのです。

 オキシトシンは愛情ホルモンや絆ホルモンとも呼ばれています。信頼感を深め人間関係を強める働きがあり、さらにストレスを減らしたり、他者への共感や協力も促したりします。幸福感を高めてくれます。

 エンゲージメントの高い組織はオキシトシン型組織といえるのです。

「心理的安全性」がいい組織にはあるといわれていますが、オキシトシン型組織はまさに「心理的安全性」がある組織ともいえます。