「そんなの知らないよ」と言える人が最後に勝つ理由
誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、33万部突破シリーズの原点となった『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになる!

【精神科医が教える】大人になるほど失ってしまう、たった1つの勇気Photo: Adobe Stock

年齢を重ねるとともに「知らない」と言いづらくなる

今日は、「知らないことは、ちゃんと知らないと言おう」というテーマでお話ししたいと思います。

若いころや学生時代は、わからないことを素直に「教えてください」と聞くことができたと思います。でも、年齢を重ねていくうちに、だんだんとそれが難しくなることがあります。

特に先輩や専門家と見なされるようになってくると、「知らない」と言うのが恥ずかしく感じてしまうんですよね。「こんなことも知らないの?」と思われるのが怖くて、つい知ったかぶりをしてしまう――そんな経験、ありませんか?

知ったかぶりは、けっこうバレる

でも実際のところ、知ったかぶりって、かなりの確率で相手にバレています。

説明が浅かったり、話を広げられなかったり、ちょっと挙動不審になったり……。見ている人はちゃんと気づいているものです。

そうなると、「知らないのに知っているふりをしていた」ということ自体が、あとからもっと恥ずかしい思いにつながることがあります。

「知らない」と言える人は、好かれます

逆に、ケロッと「それ、知らないんですよね」と言える人って、愛嬌がありますよね。素直で誠実な印象を持たれやすく、むしろ好かれることも多いのです。

しかも、知らないと認めたことで、相手が丁寧に教えてくれることもあります。それによって、新しい知識を得るチャンスにもなります。

「知らない」は、むしろ武器になる

私は医師という立場で、よく専門外のことを聞かれることがあります。でも、知らないものは知らない。そう言い切ってしまったほうが、話が早いし、ヘンに期待されずに済むこともあります。

そして、知らないと自覚することで、「じゃあ、ちょっと調べてみようかな」と、自分の中の学びにもつながっていきます。

つまり、「知らない」と言えることは、決して恥ではなく、自分を成長させるための“武器”でもあるのです。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。