2017年の発売以降、今でも多くの人に読まれ続けている『ありがとうの魔法』。本書は、小林正観さんの40年間に及ぶ研究のなかで、いちばん伝えたかったことをまとめた「ベスト・メッセージ集」だ。あらゆる悩みを解決する「ありがとう」の秘訣が1冊にまとめられていて、読者からの大きな反響を呼んでいる。この連載では、本書のエッセンスの一部をお伝えしていく。

ありがとうの魔法Photo: Adobe Stock

「我」を捨てれば、宇宙は味方になってくれるらしい

 宇宙には、「か・が・み」の法則というものがあるみたいです。

「か」は「河」。

「あれをやったほうがいい」という「宇宙の声」や「宇宙の流れ」のことです。

「が」は「我」。

「あれをやりたい」「これをやりたい」という欲求、欲望、自我のことです。

「み」は「身」。

「宇宙の流れ」を把握し、それが自分の「魂」に合っていると判断できれば、体が素直に喜ぶようです。

 どうも、「河」である「宇宙の流れ」を感じ取って、「身」である自分が素直に喜ぶように生きていけばいいみたいです。それが、「思いを持たない生き方」です。

 何かを引き受けたときに体が元気になったとしたら、それは、自分の「魂」に合っていると「身」が教えてくれているらしいのです。

 ところが、「河」と「身」の間に「我」が入ってしまうと、「神様」が伝えようとしているメッセージが分断されてしまうようです。

「あれをやりたい、これをやりたい」「あれが好き、これが好き」という思いを持っていると、その思いがかなわなかったとき、「不平不満・愚痴・泣き言・悪口・文句」を口にするようになり、やがて「身」が壊れていくようなのです。

「河」と「身」は、「我」がなければ溶け合い、合体できるのです。邪魔をしているのは、2つの間に存在する「我」。

 間の「我」を取ってしまえば、人は「か・み」になる。「が」をなくすと「かみ」になる(「我」をなくすと「神」になる)というのは、大変、おもしろい構造です。

 やる気は必要ないようです。よき仲間から「頼まれたからやっている」と思いながらやっていけばいいのです。

 思いが強ければ強いほど、「我」が強ければ強いほど、宇宙は味方をしてくれないらしい。

「結婚したい、結婚したい」と思えば思うほど相手が遠ざかり、「この商品を売りたい、売りたい」と思えば思うほど売れ残る、「お金が欲しい、お金が欲しい」と思えば思うほど、お金がどんどん遠ざかってしまうようです。

 なぜなら、「我」にとらわれ、「感謝することを忘れているから」らしいのです。

「結婚相手に恵まれたい」という思いを強く持っている人は、「今の人間関係が気に入らない」と宣言していることと同じようです。

 それは「神」に対して宣戦布告しているのと同じでしょう。今の状況に満足していない人に、宇宙は味方してくれないと思います。