塾の模試は、塾ごとにさまざまで「入室テスト」「公開組み分けテスト」「公開模試」など名称もいろいろですが、そういった各塾が主催する模試を受ければ、その塾の中でのお子さんの位置づけがだいたいわかります。
もし、1学年が何クラスもあるような大手塾に子どもを入れようと思うのであれば、この「上位20%(偏差値58)」がクリアできると安心です。なぜなら、塾はそのレベルの生徒をターゲットにカリキュラムを作るからです。
大手の塾はどこも自塾で教材を作成し、独自のカリキュラムで授業をしています。合格実績をより出すため、カリキュラムの改善も日々行っています。そう、カリキュラムは「合格実績を出す子たちのため」に作られるのです。
だから、あなたの子どもが上位20%に入れる力があるのであれば、塾は子どものためにベストなカリキュラムを作ってくれます。きっと気持ちよく勉強し、能力を伸ばしていくでしょう。逆に、もし成績がその塾の中で中位であれば、できる子に合わせた速いスピードで進むカリキュラムに追いつくのがけっこう大変になってきます。
下位のほうの成績になってしまうと、現実的にいって「頑張っても、とても追いつけない」という状態が続いてしまう場合が多いので、苦しい数年間を過ごすことになります。
ですから、例えばあなたの子どもが、SAPIXであともう少しでαに入れる成績、具体的にはSAPIX自由が丘校でいうところのPかQあたりのクラスであれば、早稲田アカデミーや日能研で成績優秀者になるほうが、自分に合ったペースで快適に勉強できるということです。
中小塾だと、教材やテストを自社では作成しておらず、大手の作った教材を使用しているところが多いです。ですから、その塾の中で上位・下位ということではなく、その塾の採用している教材やカリキュラムに準拠した模試で、どれくらい成績が取れているかを見て、カリキュラムの速さが合っているかを確認してください。