日本には「高性能の家」が
不足している
私は日本家屋が好きです。天然木の風合いはもちろん、家の寿命を延ばすための設計と、それを実現するための職人技術を感じられるからです。100年以上もつ家ですが、冬場は寒いという特性もあります。この懸念点を払拭するために、新たな工法や建材を使った家づくりを進めているわけです。日本には家が余っているといわれていますが、長く住み続けられる高性能の家はまだ不足しているといえるでしょう。

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将来に家の価値が残っていることは、例えば5000万円で建てた家が4500万円で売れるともいえます。35年の住宅ローンを払ったら価値が残っていない家は、建てるべきではないと思います。また、35年後のトータルコストは、高性能住宅であれば、低性能住宅よりかなり抑えられています(表参照)。
そういった意味で資産形成はとても重要です。賃貸と違うのは、住宅ローンを返済したら、維持管理費と固定資産税、各種保険の支払いだけになること。高性能であれば光熱費も抑えられたままです。老後の生活が豊かになると思いませんか?家づくりは投資価値の高いものだといえますよね。
住宅ローンを支払っている期間の生活、その後の生活で快適な暮らしができることは、お金では表せないことです。それは、人生を後押ししてくれているともいえるでしょう。
家づくりの動機はそれぞれあってよいと思います。「子どもが生まれたのを機に広い住まいにしたい」「自宅で仕事ができるようにしたい」「二世帯生活をしたい」……。こうした動機に資産形成を取り込んでください。夢や目的をより実現しやすくしてくれると思います。