休憩中にスマホをいじる人は仕事ができない?→本当の理由とは写真はイメージです Photo:PIXTA

仕事中にふとスマホに手が伸びたり、些細なことで気が散ってしまう――そんな経験は、誰にでもあるのではないだろうか。長時間にわたって集中力を維持するカギは、休憩時間の過ごし方にあるのだという。数々のビジネスエリートを取材してきたアメリカ在住のジャーナリストが、人生の密度を上げる時間の使い方を解説する。※本稿は、河原千賀『グーグル社員はなぜ日曜日に山で過ごすのか』(PHP研究所)の一部を抜粋・編集したものです。

なぜか仕事中に
気が散ってしまう理由

 オフィスでPCや会議の資料に一点集中させて、仕事をしていた。しかし、ある時点から、机周りを整頓しなくては、とか、仕事の後、あの雑誌で見たお店に行ってみよう、とか、たわいないことに気がとられ出す経験は、誰でもあるのではないだろうか。

 集中していなくてはいけない、と思っているのに、ついスマホを手にして、SNSをチェックしてしまっている。ハッと気づいて、自己嫌悪に陥ってしまう。しかし、それは仕方がないことらしい。

 じつは、ひとつのことに集中した状態は、90分が限界で、それ以上続けても集中力は減ってくる。このことは、ミシガン大学の環境心理学者レイチェル&スティーブン・カプラン夫妻によって提唱された注意回復理論(ART)で証明されている。

 同理論では、減ってしまった「方向性注意」(集中力)を回復させるには、自然の中で過ごすことを推奨する。