生産性爆あがり!超ハードワークのMBAホルダーが暮らす「意外すぎる場所」写真はイメージです Photo:PIXTA

リモートワークの普及とともに、都会を離れ、自然の中で新たなライフスタイルを築くビジネスパーソンが増えている。彼らはなぜ、一見不便に思える田舎暮らしを選んだのか。アメリカ在住歴30年以上の日本人ジャーナリストが、その実態を探る。※本稿は、河原千賀『グーグル社員はなぜ日曜日に山で過ごすのか』(PHP研究所)の一部を抜粋・編集したものです。

MBAホルダーが
山暮らしを選んだ理由

 仕事と人生の境界線に悩み、それを克服した人の立場や境遇が違えども、共通しているのは、自分の時間を大切にしていること。そして、そのために自然の中に身を置く時間を意識的に作っていることだ。

 アンドリューは、過酷な労働環境下にいながら、思い切って自然に飛び込んだビジネスパーソン。溢れる情報や人間関係から距離をおいて、スローダウン、シンプルさの中で自己と向き合っている。

 いったい何が彼を突き動かしたのか――。

 アンドリューは、カリフォルニア州のある企業で医療システムを開発・管理している。

 パンデミックを機に、「リモートワークになったから、自分の住みたい場所で暮らそう」と思い立ち、ベイエリアから山へ居住地を移した。車で5時間離れたオフィスには、月に2、3日だけ行けばいい。

 フルタイムで働くかたわら、サイドビジネスで自然環境に配慮した新エンジンの開発にも携わる。「商品化が現実になれば、地球の環境保全に貢献できるんだ」と目を輝かせて語ってくれた。さらに、MBAを持つ彼は、ビジネスコンサルタントとしても活躍している。