本来夜は「寝る時間」なのですが、日中に比べて何かすべき作業があったり、すぐに約束の時間が迫っているわけでもない、空白の時間ともいえるのです。

 また、漫画という誘惑に対して本来なら脳がブレーキをかけてくれるのですが、夜の疲れた脳はうまく働いてくれません。

 だからこそ、「絶対に漫画より優先せざるを得ない予定がない」ともいえ、やめにくいのです。

解決策は読み始める時間を
コントロールすること

 まず、1日のうちで、どうしても遅れられない用事を見つけましょう。乗り遅れるとまずい電車やバス、15時には閉まってしまう銀行窓口、遅刻を繰り返してレッドカードが出ている出社時刻、大事な人との待ち合わせ、定刻にお迎えに行かないと延長になってしまう保育園などがそうです。

 こうした時間帯から逆算して◯分前(漫画やゲームをしてもいいなと思う時間でたとえば30分間など)の時間から漫画やゲームなどを始める習慣をスタートさせるのです。

 もちろん遅れてはいけない用事にとりかかる時間に気づくことができるように、スマホのアプリなどを使って終わり時間のアラームもしかけておきます。

 マミさんは、朝の出勤時にバスの中でのみ漫画を読むようにしました。こうすれば、行きと帰りの合計40分間読むことができますし、降りる予定のバスの到着時刻にアラームをかけておけば、間違いなく目的のバス停で降りるときに読むのをやめることができます。

 確かに夜に布団の中で読む心地よさにはかないませんが、漫画を次々に読んで止まらなくなるということにはならずに済みました。それに、それまで憂鬱(ゆううつ)だった通勤時間が楽しみになりました。

 昼間のうちに漫画という楽しみを味わえることで、マミさんは寝床にスマホを持っていくことはなくなり、夜更かしすることが減り、翌日もすっきり起きられるようになりました。

こんなお悩みにも使えるよ!解決策の応用 TIPs

映画やドラマを夜遅くまで見てしまう人
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通勤中や職場の昼休みなど日中のうちにスマホで視聴すると、終わりの時間が決まっているので止めやすい。

SNSを夜遅くまで見てしまう人
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SNSは食器洗いや洗濯物たたみの時間だけ、入浴中の湯船の中だけ、とスタートの時間や場所を決めよう。

夜遅くまでゲームをしてしまう子どものことで悩んでいる人
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子どもと「ゲームがしたいときには、早起きして朝ごはんの時間の前までならしていい」という約束をしてみる。朝ごはん、学校へ行く準備のようなダラダラしにくいやるべきことの前ならゲームもやめやすい(ただし、朝、学校へ行く準備でごねてしまう子どもの場合は、この方法はやめたほうがよい)。