ベッドで眠る男性と空き缶写真はイメージです Photo:PIXTA

夜ふかしがやめられない、つい飲みすぎてしまう…。そんなときは「ちょっとの工夫」をすることで驚くほどスッキリと悪癖が治ってしまうのだ。認知行動療法を専門とし、自身もADHD特性のある臨床心理士が「すべての不器用さん」が人生ラクになる方法を伝授する。※本稿は、中島美鈴『仕事も人生も、これでうまく回る!不器用解決事典』(朝日新聞出版)の一部を抜粋・編集したものです。

ゲームをしたり漫画を読んでいると
なぜ夜ふかししてしまうのか?

マミさん(30代・私立高校事務)のぼやき

 漫画を朝方まで読み続けてしまって、寝不足になりつらい思いをしています。一旦漫画に夢中になると、続きが気になってやめられなくなり、時間を忘れてしまうのです。

 さっさと寝たほうがいいのはわかっていますが、ついつい止まらなくなってしまいます。

 漫画だけでなくゲームや連続ドラマなどは、途中でやめられなくなるような工夫が満載の魅力的なコンテンツです。そんな強敵に抵抗して戦うのは難しいのです。早めに負けを認めてしまいましょう。

 周りから「気合いでやめることができるでしょ!」と言われるかもしれませんが、それは過信や勘違いです。その代わり、私たちは「読み始める時間」ならコントロールできるのです。

 マミさんは布団の中で漫画を読むのをスタートさせています。

 夜の時間は不思議なもので、翌朝まで無限に自由な時間があるような錯覚を抱かせます。この時間の経過に関する体感は小脳が司っているのですが、夜の疲労困憊(こんぱい)した脳が正確に時を刻めなくなるのもわかる気がしませんか。