「いますぐ目の前のことに没頭できるコツ」とは何か。
次々と新たなビジネスを仕掛ける稀代の起業家、佐藤航陽氏。数々の成功者に接し、自らの体験も体系化し、「これからどう生きるか?」を徹底的に考察した超・期待作『ゆるストイック』を上梓した。コロナ後の生き方として重要なキーワードは、「ストイック」と「ゆるさ」。令和のヒーローたち(大谷翔平、井上尚弥、藤井聡太…)は、なぜストイックに自分に向き合い続けるのか。『ゆるストイック』では、新しい時代に突入しつつある今、「どのように日常を過ごしていくべきか」を言語化し、「私自身が深掘りし、自分なりにスッキリ整理できたプロセスを、読者のみなさんに共有したいと思っています」と語っている。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

「ゆるストイック」が時代のカギ
「そろそろ本気を出したい。けど、それがカッコ悪いのもわかっている……」
そんな複雑な感情を抱える人が増えています。
少し昔は、成長を追い求める好景気の時代がありました。
その後、競争に疲れ、生き方に迷う人が増えました。
世界中で自粛が強制され、家で過ごす時間が増え、多くの人が「がんばらなくていい」というメッセージに救われましたよね。
でも、そろそろ「このままじゃやばい」と思っている人も多いはず。
今こそ、社会の変化を整理し、それを基に、「どのようなスタイルで生きていくべきか」を考察する必要があります。
そこで提案したいのが、自分の価値観を大切にしつつも、柔軟に適応する「ゆるストイック」な生き方です。
脳をハックして「ストレスを解消する方法」
目の前のことにストイックになりたい瞬間は、誰にでもあると思います。
とはいえ、脳は、現実と心の中のイメージをしっかり区別するのが得意ではありません。
そのため、嫌なことを紙に書いて丸めて捨てるだけでも、意外と気分がすっきりするものです。
実際に「嫌なことを水に流す」という表現があるように、脳は形にしたものを物理的に処理することで、気持ちの整理ができる傾向があります。
たとえば、心に引っかかっていることを紙に書き出し、それを声に出して読むだけでも気持ちが楽になります。
さらに、書いたものを読み返すと、今度は自分の内面の問題を「第三者の視点」で見ることができるようになり、冷静に考えやすくなります。
これは、脳が自分の頭の中と外の世界を完璧には区別できていないためです。
こうした方法を活用すると、脳は「もうその問題は外に出した」と感じやすくなり、ストレスが軽くなります。
書き出す作業や声に出すことは、脳にとっては自分と問題を切り離して考えるための効果的な手段なのです。
この簡単なテクニックで、ストレス対策がより身近になり、おこないやすくなります。
そうやって、己を知り、ストレスを取り除き、没頭する。
それを実践して、今日一日に没頭することを続けていきましょう。
やるべきことを決めた上で、毎日を楽しく淡々と過ごす。
その積み重ねが、大きな成功を生み出すのです。
株式会社スペースデータ 代表取締役社長
1986年、福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年にIT企業を設立し、代表取締役に就任。ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8ヵ国に展開する。2015年に20代で東証マザーズに上場。その後、2017年に宇宙開発を目的に株式会社スペースデータを創業。コロナ禍前にSNSから姿を消し、仮想現実と宇宙開発の専門家になる。今は、宇宙ステーションやロボット開発に携わり、JAXAや国連と協働している。米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人(Forbes 30 Under 30 Asia)に選出される。最新刊『ゆるストイック』(ダイヤモンド社)を上梓した。
また、新しくYouTubeチャンネル「佐藤航陽の宇宙会議」https://youtube.com/@ka2aki86 をスタートさせた。