何をしてもうまくいかないときの正解行動とは?
誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で元気が湧き出る言葉』(ダイヤモンド社)など、33万部突破シリーズの原点となった『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになる!

【精神科医が教える】うまくいかないときにしてはいけない行動・ワースト1Photo: Adobe Stock

何をしてもうまくいかないときって?

今日は、「何をどうやっても物事がうまくいかないとき」の話をしたいと思います。

最近、僕のまわりでもちょっと困っていた案件がありました。問題が起きたときって、いろいろと方法を考えて、「こうなったらこうしよう」「次はこうしてみよう」と手を尽くしますよね。

でも、どんな手を打っても、なぜか全部どこかで引っかかってしまうことって、ありませんか?

そんなときは、いったん「放置」します

僕はそういうとき、たいていの場合「放置」するようにしています。もちろん急ぎでなければ、という前提ですが。

やれることはすべてやった。でもうまくいかない。それならもう、しばらくそのままにしておく。

不思議なもので、そうやって放っておくと、しばらくして状況が自然と動き出すことがあるんです。

「今じゃないタイミング」って、確かにある

物事がうまく進まないときには、必ず何かしらの「引っかかり」があるものです。

それが人だったり、状況だったり、タイミングだったり。自分ではどうしようもない要素が、どこかにあることが多いんですよね。だから、それが動き出すのを待つしかない、という時期もあるのだと思います。

やる気が出ないのは「動くべきじゃないサイン」

僕の場合、そんなときは自然とやる気も出なくなります。で、やる気が出ないまま動いてもうまくいかないんですよね。

むしろ、そういうときに無理して動くと、空回りしてトラブルが起きて、ますますやる気がなくなる。悪循環です。

逆に言うと、「やる気が出るとき」というのは、頭の中で先が見えていて、「今ならいける」と判断しているサインなんです。

無意識レベルで「準備が整っている」と判断しているからこそ、自然とエネルギーが湧いてくる。そう考えると、やる気って実は、結構正直な感覚なんですよね。

ゴリ押しすると、別の問題が起きるかも

どうにかしようと強行突破したくなる気持ちもわかります。でも、そういうときって、まだ言語化されていないリスクや見落としがあったりします。

それを無視して突き進むと、別の問題が発生してしまうことも。だから、「今しっくりこないな」「何か違うな」と感じるときには、理屈では説明できなくても、その感覚を信じてあげたほうがいいんです。

放置は、心のエネルギーを守る選択肢

やる気が出ないのに無理やりやると、心のエネルギーを激しく消耗します。だから、「今はそのときじゃない」と思ったら、思い切って放置する。

それは、ただのサボりではなく、自分を守るための大事な選択肢なんです。

すべての道がふさがっているように感じたときこそ、「立ち止まる勇気」を持ってみてください。それが、次の動き出しのタイミングを見極めるための、いちばんの近道かもしれません。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。