このように観察していると、対象物であるペンだけに意識が集中し、イライラやムカムカを忘れることができる。
観察するものは何でもかまわない。パソコンに向かっているのなら、キーボードやマウス、目の前に何もなければ壁にかかっているカレンダーを見る、スマホを取り出して観察する手もある。気持ちを切り替えるのに、非常に有効な方法だ。
100、97、94、91……
100から3つずつ引いて怒りを鎮める
心のなかに湧き上がった怒り。この強い感情に振り回されたくないのなら、何とかして気分を変えなくてはいけない。怒りをそらす呪文を唱える、近くのものを見る、歌をうたうといったことのほかに、数を数えるのも有効な手段なので覚えておこう。
こう聞けば、「1、2、3、4……」という数え方が頭に浮かぶだろうが、慣れると効かなくなることもある。簡単過ぎて、集中しなくてもできてしまうからだ。
1から順に数えるのなら、「ワン、ツー、スリー……」、あるいは「イー、アル、サン……」といったように、英語や中国語で数えるほうがより集中できそうだ。
100から逆に数を引いていくのも頭を使う。1つずつ引くのは簡単なので、3つずつ引く「100、97、94……」のようにするのがいいだろう。数字に強い人なら、掛け算や割り算など、一層難易度の高い計算をしてみよう。
腹が立ったらメモ。
この習慣がある人は、感情をコントロールするのがうまい
自分の感情をコントロールできて、めったに怒らない人は、「怒りの記録(アンガーログ)」をつけていることがある。腹を立てて後悔しないようにするのに、とても有効な方法なので、ぜひ習慣に取り入れてみよう。
基本的にはムカッとしたとき、その怒りの内容を簡潔にメモするだけ。とはいっても、「腹が立った」「ムカついた」「絶対、許さない」などと、怒りの声をただ文字にするのは、感情が一層たかぶってしまうのでNGだ。