自分にとって有意義なワークショップや講座を見つけるためには「調べる」ことが大切になるので、その段階から力を入れているようです。

 自己投資に積極的なのがわかります。

 大学の授業とは別に、司法試験や公認会計士試験のための勉強をしている人もいれば、ファイナンシャル・プランニング技能士の検定を受けている学生もいます。

 この検定は3級資格を取れば、社会と関係があるお金のことをまんべんなく学べます。実際にファイナンシャル・プランニング技能士になるつもりがなくても3級を取っておくのはいいと思います。

 中古のテキストを300円くらいで買えば十分勉強できます。

副業も資産運用も
東大生は未来志向型

 アプリの開発をしている学生もいます。

 起業を目指して法人登記をしている人もいれば、企業の依頼を受けて受託開発している人もいます。

 ぼくの周りでは、ファミレスや居酒屋、カフェなどでバイトしているという話を聞いたことがありません。もちろん探せばいるはずですが、やはり家庭教師や塾講師のアルバイトが多いようです。

 企業インターンをしている人も大勢います。

 外資系企業やベンチャーなど、対象とする企業はさまざまです。

 GAFAのとある企業のインターンに採用されるためには、8回くらい面接が必要だと聞きました。企業がインターンを重要視していることがわかります。

 一般的にインターンがどういうレベルの仕事を任されやすいのかはわかりませんが、実務レベルでプログラムを書いている学生もいるようです。

 NISAについて「やってる?」と聞いてみると、やっていると答える学生はわりといました。ぼくが直接、聞いたなかでは、ちょうど5割でした。全学生を調べた場合、10%くらいはいるのではないでしょうか。

 月に1万円か2万円をオルカン(eMAXIS Slim全世界株式〈オール・カントリー〉=全世界株型投資信託)に積み立てるといったスタンダードなパターンが多く、堅実でした。

 この記事のために、あらためて何人かの東大生に話を聞いたり、周りの学生を観察してみたりしましたが、海外旅行に行く学生と、NISAをやっている学生の多さは予想を超えていました。

 まず大学の勉強を大切にして、時間があるならアルバイトをする。

 それによってお金ができたなら、自己投資、あるいは資産投資に回す(資産投資を目的にバイトをする必要はない)。

 多くの東大生がそうしている気がします。

 単に現在の生活を考えるのではなく、先を見据えていますね。