シンプルに遊びの時間を増やすことが、まず試したい対策です。
遊び不足以外では、どうしたらいいかわからない混乱を抱えて噛む場合もあります。また、なですぎているなど、過剰な行動をやめてほしいと噛むことで伝えているときもあります。猫さんが苦手な人間のふるまいを見直しましょう。
出かける前の夜は
たっぷり遊んであげよう
出かけようとすると「行かないで!」とばかりに飛びかかってきて、足を噛んだり蹴ったりされます。おもちゃで遊んでいる隙に出かけようとしましたがダメでした。
夜に遊びたい気持ちが満たされれば、朝に襲ってこなくなることが多いです。この場合は夜にしっかり遊ぶ時間をつくることで猫さんは満足でき、襲ってこなくなりました。毎晩遊んだら2週間ほどで効果が出始め、1カ月後には襲われなくなったそうです!(早朝に遊ぶ時間がある飼い主さんなら、朝に遊んでもOKです)
さらに、出かける前に知育トイ(中に入ったフードやおやつを取り出すために、猫さんが試行錯誤できるおもちゃ)を設置し、猫さんにひとりでも遊んでもらえるようにしました。お母さんが子どもに「絵本を読んで待っててね」と渡すイメージですね。
前夜たっぷり遊んで満たされているので、知育トイに集中している間に飼い主さんが出かけても気にならず、落ち着いて過ごしてくれるようになったそうです。
猫さんにも個性があって、そんなに遊ばなくても満足する子もいますが、息が切れるほど遊んでも「まだまだ!」と走り回る子もいます。
後者の場合、なるべく遊ぶ時間を作ってあげてください。もちろん、飼い主さんが忙しいときは、自動で遊べるおもちゃでもOKですよ。
混乱を抱えた猫に対しては
「気持ちのリセット」を手伝おう
うちの子が襲ってきます。爪を立てて私の背中を引っかいたり、肩に乗って髪をくわえて振り回したり、さらに頭や腕もガブガブ噛んできて、生傷が絶えません(涙)。
猫さんの行動には、必ず何らかの原因があります。私がご相談いただく困った行動は「お腹がすいた」「遊びたい」など理由のはっきりしているものが多いですが、なかにはどうしたらいいかわからないイライラや不安、混乱がその行動の原因となっていることもあります。
猫さん自身で気持ちが処理できず、「なんかやだ、怖い!」「むしゃくしゃする!」と感じたことが攻撃行動につながってしまうのです。