「なぜか人より太りやすい」「ダイエットは、結局何をすればいいの?」――そんな人にこそ読んでほしい一冊が『医者が教えるダイエット 最強の教科書』だ。「1ヵ月で体重が落ちた」「考え方が根本から変わった」といった絶賛の声が続々寄せられ、大きな支持を集めている。著者は、生活習慣病の専門医・牧田善二氏。「食欲をガマンしない」「キツい運動はしない」「お酒を飲んでOK」などダイエットの常識が次々と覆される。本記事では、「ダイエットの疑問や悩み」について、牧田医師に答えてもらった。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

【専門医が断言】食べたものが脂肪になる人、太らない人「食後すぐの行動に決定的な違い」Photo: Adobe Stock

“食後すぐ”の運動が重要

――気温が上がってきて、薄手の服を着たいのですが、お腹まわりの脂肪が気になってしまいます。お腹まわりを引き締めたいのですが、どうしても運動が続きません。どんな運動を、どのように始めれば効果的でしょうか?

牧田医師:運動は無理をせず、自分のできる範囲から始めるのが一番です。

「ジムに通おう!」「毎日1時間走ろう」と一念発起するもいいですが、三日坊主では、結局意味がありません。

 特に意識してほしいのは、食事をとったあとの行動です。

 すぐに座り込んでしまうのではなく、食後すぐに、軽くでも体を動かす習慣をつくるだけで、ダイエットの効果は大きく変わります。

体に脂肪がつくメカニズム

牧田医師:食事をすると血糖値が上がりますが、それを抑えるために身体はインスリンというホルモンを分泌します。

 このインスリンが、血中に溢れたブドウ糖をグリコーゲンに変え、肝臓や筋肉の細胞に蓄えます。

 ただ、その貯蔵量は100~200g程度と限られており、余ってしまったブドウ糖が今度は脂肪に形を変え脂肪細胞に取り込まれます。

 これが、体に脂肪がつくメカニズムです。

 ただし、食後すぐに運動をすると、血糖値の上昇を抑えられることがわかっています。

“食後すぐ”が重要です。食事をしてから1時間後では、すでに血糖値が上がってしまっています。

 本書『医者が教えるダイエット 最強の教科書』では、食後すぐのウォーキングやスクワットをおすすめしています。

 例えばオフィスで働いている方であれば、外食後に周辺を少し早歩きで散歩したり、普段エレベーターを利用しているところを階段にしてみるのはいかがでしょうか。

内臓脂肪が、あらゆる生活習慣病のリスクを高める

牧田医師:ちなみに、お腹まわりだけの脂肪を落とす“部分痩せ”は、残念ながら医学的に不可能です。

 たとえば、「腹筋をすればお腹だけ引き締まる」「腕立てをすれば二の腕のたるみがとれる」といったイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、実際にはそうなりません。

 運動をすると内臓脂肪が先に消費され、皮下脂肪の消費は後回しになるからです。

 内臓脂肪は糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞など生活習慣病のリスクを高めるため、内臓脂肪を増やさないことが、ダイエットに限らず健康面でもポイントになります。