富豪で実業家のイーロン・マスク氏は、米共和党が推進する数兆ドル規模の税制・歳出法案では財政赤字は削減できないと批判した。上下両院の財政再建派の訴えに同調した形だ。法案は先週、下院を通過し、上院に送付された。だが共和党内の財政再建派は、さらなる歳出削減を求めている。上院は法案を修正し、下院に差し戻す見通しだ。一方、ドナルド・トランプ大統領は法案を「一つの大きく美しい法案」と名付け、7月4日までの可決・成立を目指している。27日夜に公表された「CBSサンデー・モーニング」のインタビューの抜粋によると、マスク氏は「率直に言って、財政赤字を拡大させる大規模な歳出法案を見て失望した」と語った。また、法案は自身が率いた「政府効率化省(DOGE)」のコスト削減努力を台無しにすると話した。