「真面目に仕事をしているのに、なぜか上司に評価されない…!」
あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化したロングセラーだ。発売直後から賛否両論を巻き起こし、「よくぞ言ってくれた」「暗黙知が“言語化”されている」「今まで気づいていなかった“新事実”」など大反響が集まっている。そんな「職場で実力を適切にアピールする“見せ方”の技術」をまとめた本書の中から「出世する人/しない人の特徴」についてお伝えする。

「若い時の苦労は買ってでもしろ」は仕事において必要なマインドか?
「若い時ほど苦労した方がいい」という風に言われることがあります。また、さらに強い言い方で「若い時の苦労は買ってでもしろ」と言われることもあります。
僕は、メガバンクに入行してから、最初は超絶パワハラ支店に配属され毎日胃を痛めながら出社し続け、その後は証券会社に出向になり、毎日タクシー帰りが続くほどの激務を味わってきました。もちろん、自分から買いに行った苦労ではなく、降りかかってきた苦労なわけですが。
本日は、こういった苦労は本当に買ってでもした方がいいのかについて自分の経験をもとにお話ししていきたいと思います。
同じ苦労をするなら「若いうち」がいい
まずは、そもそも苦労は若いうちにした方がいいのかと言うことについて考えていきましょう。僕は、いずれ苦労するのであれば、若いうちに苦労していた方がいいと思っています。これには大きく二つの理由があります。
一つ目は、柔軟性です。あなたが人生のうちに一回だけ必ず骨折するとしたら、10歳で骨折するのと80歳で骨折するのとでどっちを選ぶでしょうか。多くの人が、10歳で骨折することを選ぶのではないかと思います。これは、10歳での骨折であれば、回復力もある一方で、80歳での骨折はもう治らないかもしれないという理由から選択しているのだと思います。これは、仕事でも一緒です。若いうちは、様々な環境変化への耐久力もあるし、柔軟性も高いです。こういった観点から、若いうちに苦労を体験した方が、その後の仕事の経験にいい影響を及ぼしやすいです。自分の仕事の体力の限界も見極められるようになります。