
雨漏りで資産価値が激減!
「負債化する家」の5つの特徴
今年も梅雨の足音が聞こえてきた。雨量が増えるこの時期、住まいの「雨漏り」は見過ごせない問題となりやすい。雨漏りと聞けば、天井からの水滴、床にはバケツ……そんな光景を思い浮かべる方も多いだろう。
実は雨漏りは目に見えるケースだけにとどまらない。より深刻なのは、壁内部や屋根裏など目に見えない箇所で劣化が進み、気づかぬうちに耐久性や資産価値を大きく損なうおそれがあることだ。実際に、中古住宅の取引現場では、この「見えない」雨漏りの有無が、物件の評価や価格を大きく左右するケースも珍しくない。
今回は、雨漏りリスクを抱えやすい住宅の特徴や見分け方を5つのポイントで解説する。加えて、皆さんの住まいを守るための具体的なヒントとして、ご自身でできる簡単なチェック方法や私たち専門家が診断の際に重視する点もお伝えしていきたい。
雨漏りは初期には気づきにくく、兆候が出た時にはダメージが広がっていることが多い。以下、特に注意すべき5つの特徴を挙げる。
1.「外壁・屋根の寿命切れ」が招く防水機能の低下
外壁や屋根の防水機能は紫外線や風雨で徐々に低下し、12~13年で目に見える劣化が現れるのが一般的だ。メンテナンスを怠れば防水性は著しく低下し、雨水が浸入しやすくなる。
【注意すべきサイン】
新築から15年以上、あるいは前回の外装メンテナンスから同じく15年以上が経過し、一度も手入れがされていない住宅は明らかに危険信号が点滅している状態。外壁のひび割れ、塗装の色あせ・剥離(はくり)、シーリング材の亀裂・痩せは防水機能低下の可能性が高い。