
豊田章男氏が“悲願”の
自動車会議所会長に就任
日本自動車会議所(略称・自動車会議所)は、6月10日に2025年度定時総会を開催し、新会長として豊田章男トヨタ自動車会長の就任が決定される見通しだ。内山田竹志会長(トヨタ前会長)から豊田章男新会長へ、8年ぶりの会長交代となる。
自動車会議所は、日本の自動車産業の生産・販売・整備・運輸・交通など166の団体や企業で組織する横断的な総合団体だ。日本の自動車業界全体の要望や政策提言を行い、政府と連携していく役割を主体とする。中でも、特に大きなテーマが“クルマの税制”だ。複雑かつ負担の大きい自動車関連税制の改革は、自動車会議所の長年の課題となっている。
自動車会議所の会長が持つ影響力は大きいだけに、業界全体から豊田章男氏の発言力と行動力へ期待する声が高まっている。
ただし、今回の会長就任には、豊田章男氏にとって単なる要職に就く以上の並々ならぬ思いがあるかもしれない。というのも、自動車会議所の成り立ちには、豊田章男氏の祖父でありトヨタを創業した豊田喜一郎氏が大きく関わっており、“豊田家”として自動車会議所には格別の思い入れがあるからだ。