スランプに陥った子どもに
絶対かけてはいけない「呪いの言葉」
そう、「みんな勉強している」のです。
だからこそ、夏休み明けの偏差値は最も上がりづらいタイミングであると断言して良いでしょう。
また、中学受験生の大半が夏休み明けから志望校の過去問に取り組みますが、単元ごとに問われない総合型形式の問題であったり、時間配分がよくわからなかったりで、最初のころは受験者平均点にも届かないのは当たり前です。
いずれにせよ、夏休み明けは自身の成績に打ちのめされてしまい、自信喪失してしまいやすいのです。
小学校6年生の秋口にわが子が自信喪失したり、スランプに陥ったりすれば、保護者は言い知れぬ不安を抱くでしょう。
だって、中学入試本番まで残すところあと数ヵ月なのです。このままではご家庭が希望している学校への進学は叶わないのではないか…そう思われるのは当然です。
でも、そんなときに保護者がわが子に対して、次のようなことばをかけたらどうなるでしょうか。
「あなた、ちゃんと夏に勉強したの?なんで、これくらいの点数しか取れないの?」
「こんなんじゃ、志望校に合格なんて絶対無理じゃない?いまから受験する学校のレベルを下げる?」
「入試がすぐやってくるのに、どうして模擬試験の帳票の合格可能性が夏休み前と変わらないの?」
こういうことばは落ち込んでいる子どもたちに「呪い」として心に突き刺さります。そうなると、余計に後ろ向きになってしまいます。
いったん出てしまった結果のことをあれこれ責めるのに何の意味もないどころか、逆効果になってしまうことが多いのです(保護者が焦るあまり、このようなことばを思わず発してしまうのは理解できますが)。

このような「よろしくない」事態が生じたときにこそ、お通いの塾の担当講師を頼ってほしいと考えます。
わたしたちはこのような事例にこれまでたくさん対処してきていますし、どのような声かけが子どもたちのメンタル面の向上に効果的なのか、志望校に向けて要領よく得点スキルを伸ばしていけるのか…そんな具体的な方策を提案することだってできます。
中学入試直前期は親子ともに感情的になってしまうもの。ですから、わたしたちのような「第三者」の冷静なアドバイスは不可欠だと考えています。