
子どもの中学受験に、親はどこまでの覚悟を持って臨むべきなのか。学習スケジュールの管理や夫婦の役割分担、受験を諦めるかどうかの判断はどこですべきか…中受で親子がぶつかる壁をプロが解説する。※本稿は、矢野耕平(著)、ぴよととなつき(マンガ)『中学受験のリアル マンガでわかる 志望校への合格マップ』(KADOKAWA)の一部を抜粋・編集したものです。
わが子の中学受験どこまで関与すべき?
大切なのは「温度設定」
保護者サイドが中学受験をスタートさせる前の「決め事」の必要性について説明しましょう。
1点目は保護者がわが子の中学受験勉強にどの程度関与するかということです。小学校2~4年生で、しかも初めての塾通いであれば、塾の予習や復習を自力で進めるのは難しいでしょう。
ですから、最初は保護者が勉強に付き添ったり、宿題の丸付け、学習スケジュールの管理をおこなったりすることもあるでしょう。
しかし、いつまでも「親離れ」あるいは「子離れ」できないと、小学校5年生以降に課される高いレベルの学習に付いていけなくなります。
もちろん、わが子に対して感情的にならない「腕利き」の保護者も中には居て、「良き指導者」として学力伸長の手助けになるケースも観測されます。ただ、そういうタイプの保護者はごく少数です。
話を戻します。保護者にはわが子の中学受験勉強をスタートさせるより前に、大雑把で構いませんので、「いつぐらいの時期から宿題の丸付けを自分でさせていくか」、「どのタイミングで自身の手で学習スケジュールを構築させ、それを実行させていくか」…まずはそれを段階的に決めましょう。