夜勤・交代勤務に従事する看護師を対象に、日勤時と夜勤時それぞれの24時間の心拍数の変化を測定したところ、夜勤時には本来の中枢時計が作り出す24時間リズムと異なる心拍数の変動が見られたのです。
そして、この夜勤の際の心拍リズムへの影響は夜勤当日のみならず、夜勤明け、さらに夜勤明け翌日まで持続していました。
夜勤や交代勤務が長期にわたり続くことで、睡眠障害や冠動脈疾患や糖尿病などさまざまな疾病の発症リスクがあることが指摘されています。
夜勤・交代勤務者の対策として、「いつものリズムを維持する」という考え方が大切です。
夜勤の最中でも、2時間の仮眠がとれた場合、可能なら帰宅しても眠らずに、昼食後に20分くらい昼寝をし、起床後は通常の活動をし、夕食の時間は変えずに、就寝は普段より少し早めにする生活をすすめます。
夜勤時にまったく仮眠がとれなかった場合は、帰宅後午前中にある程度まとまった睡眠をとり、午後は通常の活動、夕食の時間は変えずに、少し早めに就寝します。
夜中のトイレが大変な人は
受診も検討しよう
Q
夜中に何度もトイレに起きてしまい、朝起きても寝不足を感じます
どのようにしたらいいですか?
A
多くは加齢によるものですが生活リズムを整えても変わらないようなら受診をすすめます
夜間、排尿のために1回以上トイレに起きる症状は夜間頻尿といいます。加齢とともに頻度が高くなります。
その原因として、1つは「多尿・夜間多尿」で糖尿病や高血圧、心不全、腎機能障害などの内科的疾患の可能性があります。また、過活動膀胱(ぼうこう)炎、前立腺肥大症など少量の尿しか膀胱に溜められないため、膀胱が過敏になって起こる症状などが疑われる場合もあります。
心配であれば、一度病院に行き、診察をしてもらうといいでしょう。
病気以外では、水分の過剰摂取やアルコールの飲み過ぎ、眠りが浅くてすぐ目が覚めてしまい、その度にトイレが気になり行ってしまう睡眠障害なども考えられます。