引越し準備をする若い女性写真はイメージです Photo:PIXTA

今年5月に亡くなった、「世界一貧しい大統領」と呼ばれた南米ウルグアイのホセ・ムヒカ元大統領。彼は、「質素で慎ましい生活」を大切にしていたという。私たちは毎日の生活の中で、つい必要以上にモノを買ってしまいがちだ。ムヒカ氏の言葉に感銘を受けた著者が伝える、無駄のない“豊かな生活”を送るためのポイントとは。※本稿は、ミニマリスト Takeru『お金の増え方は9割部屋で決まる:人生を豊かにするミニマリスト思考』(ぱる出版)の一部を抜粋・編集したものです。

生活水準の上げ過ぎは
身を滅ぼす!?

 あなたは「パーキンソンの第2法則」をご存知でしょうか?パーキンソンの第2法則とは、「支出の額は、収入の額に達するまで膨張する」という法則です。つまり、収入が増えても貯蓄がなかなか増えないのは、この法則が働いているからです。人は誘惑に弱く、あればあるだけお金を使ってしまいます。

 あなたにも心当たりはないでしょうか。収入が増えた途端、家賃の高い家に引っ越したり、いい車を買ったり、値段の高い服や腕時計を身につけたり、ブランド品を買うようになったり、贅沢な食事や旅行も増え、急に美容や娯楽にもお金をかけ始める。最近では、SNSでそういう投稿をよく見かけるようになりました。

 もちろん、全てが悪いとは言いません。人それぞれ人生の楽しみ方は違うし、稼いだお金をどのように使おうが自由です。

 ただ、人間の欲望にはキリがなく、生活水準が上がってしまえば資産が増えにくくなるので注意が必要です。そして、お金がかかる生活を維持するために、今よりも必死に働かなければいけなくなるのです。