ニトリ創業者の似鳥昭雄氏 Photo:SANKEI
「苦手なことは努力して克服するべきだ」と考える人は多い。しかし、ニトリ創業者の似鳥昭雄氏は、その逆の道を選んだ。会社員時代は営業で結果を出せず、創業直後も接客が苦手で経営危機に陥ったという。74歳で発達障害と診断された似鳥氏が、自らの経験からたどり着いた「苦手との向き合い方」とは――。※本稿は、実業家の似鳥昭雄(著)、精神科医の岩波 明(監修)『発達障害の私だからこそ、成功できた』(祥伝社)の一部を抜粋・編集したものです。
会社員時代に味わった
つらく苦しい日々…
もし、ニトリを創業せずにいたら?
もし、会社員として仕事をしていく道を探っていたとしたら?
そんなふうに考えることがあります。
私は多くの人が難なくできることが全然うまくできないし、やるべきなのに興味が持てなくて手をつけられないことがたくさんあります。がんばって何度チャレンジしても苦手なままのことだって、いくつもあります。
例えば、大学を出て就職した会社では半年の間、毎日営業に出ていたのに「売ってきなさい」と指示された広告契約を1件も取ることができませんでした。今思うと、その仕事に興味を持てなかったからだろうなと思います。興味が持てないことには集中できないし、若い頃は「この仕事を手放してしまったら生きていけない」という切迫感もなく、ただただ営業に行くのがつらい日々でした。
もし他の会社に転職することができていたとしても、同じことを繰り返していたと思います。自分の仕事に興味が持てず、そのため集中もできず、結果が出ないからクビになる。そして次の転職先を探す。きっと、食べていくことすらままならなかったでしょう。







