片付けを進めていくと、ほぼ9割近くのモノが不用品で、必要なモノはたったの1割でした。「あ、僕はこれだけのモノで生活できるんだ」と新たな発見になったのを今でも覚えています。

 自分にとって必要なモノが明確になり、少しのモノで生活できることがわかると、物欲が激減し、買い物の際もモノ選びに慎重になります。1年後に捨てるようなモノは買いたくないし、また大変な思いをして片付けたくないからです。

 だから結果的に質の高いモノだけが残り、家に残ったモノを長く愛用できる。余計なモノを必要以上に増やすこともありません。

「必要」と「欲しい」を
区別できるようになった

 僕は、片付けを通じて「必要なモノ」だけ残しました。だから、自分には何が必要で、何がなくてもいいのかを区別できるようになったのです。

「必要なモノ」とは生活に欠かせないモノで、それがないと不便になるモノ、生活に困るモノです

 たとえば、僕1人が生きるために最低限必要なモノを例に挙げるとご覧の通りです。

[例]
 家具2点(イス1脚・テーブル1つ)、家電5点(エアコン・冷蔵庫・乾燥機付き洗濯機・照明・掃除機)、寝具5点(敷布団、掛け布団、枕、毛布、夏用冷感パッド)、服10着、ハンガー10本、肌着12点(夏用上下2組、冬用上下2組、夏用靴下2組、冬用靴下2組)、歯ブラシ1本、スマホ1台、手帳型スマホケース1つ、iPad1台、三脚1本、イヤホン1つ、充電ケーブル2本、ペン1本、リュック1つ、靴1足、傘1本、衛生用品5点(爪切り・耳かき・全身シャンプー・カミソリ・ハンドソープ)、タオル3枚、食器7点(茶碗・大皿・小皿・コップ・箸・スプーン・フォーク)、調理器具6点(鍋・フライパン・ザル・包丁・まな板・おたま)、食器用洗剤、スポンジ、ウタマロクリーナー、クレジットカード1枚、健康保険証、マイナンバーカード、運転免許証、年金手帳、通帳、印鑑、家の鍵など。

 合計88点。これらは僕にとって何一つ欠けてはいけません。ないと困るし不便になるからです。もちろん人それぞれ「必要なモノ」は異なりますが、そういう生活必需品は片付けのときには残すべきだし、買い替えが必要なら迷わず買うべきです。

 その一方で、「欲しいモノ」とは、なくても生活できるモノです。たとえば僕の場合、腕時計やゲーム、手帳、財布などは今後買うことはないでしょう。現に、今もなくても生活できています。