そして、今以上の靴・鞄・洋服、食器や調理器具は必要ないし、今以上に「もっと欲しい」とはならなくなりました。

 僕は買い物の際、「必要なモノ」は買いますが「欲しいモノ」は買いません。「欲しいモノ」はなくても生活には困りませんし、お金の無駄だと思うからです

「大事なもの」
と真剣に向き合える

 僕はモノを手放していくごとに、大事なものが失われていたことに気づきました。モノを増やせば増やすほどお金を失い、生活スペースも狭くなり、生活費が高くなったぶんだけ労働時間も長くなって、健康も家族との時間も失われていく。そして、自分のやりたいことを我慢して働かなければいけない。

 つまり、物欲に負けてモノを増やすと、「お金」「空間」「健康」「時間」「家族」「やりたいこと」を失うことに気づきました。これこそ、本当にもったいないですよね。

 だからこそ僕は、モノを必要以上に増やしたくない。なぜなら、本人が気づかないうちに多くのものを失っているからです。僕は片付けを通して「モノより価値あるもの」に気づくことができました

「モノ」は「お金」が形を変えたもの。片付けで1つ1つのモノと向き合ったことで無駄遣いしていることに気づき、家計簿を徹底的に見直しました。その結果、当時1人暮らしで月10万円稼げれば生活できるようになったので、自分のやりたい仕事を自由に選ぶことができました

 だからこそ仕事選びも真剣になったし、無駄に生活費を上げないようにお金にもシビアになりました。生活費が高ければ転職するのもリスクが伴うし、好きな仕事だけで生活することはとても大変です

 僕は今、自分の想いや経験談を多くの人に届けられる「ユーチューバー」という仕事を選び、今ではこうして5冊目の本を執筆しています。

 もちろん、好きなことを仕事にできる人は一握りかもしれません。でも、モノを減らしたことで時間的にも余裕が生まれ、生活費も必要最低限に抑えることで、最初は「副業」から好きな仕事に挑戦することができます

 僕は運よく、好きなことを仕事にすることができました。自分の仕事に誇りを持てるようになり、日々満たされるようになったと思います。だから尚更お金を使わなくなりました。