ワースト1位:インドから帰国する機内、激しい腹痛で気絶した日本人が「5つ星ホテルの朝食」で口にした“水以外”の飲み物

 高校時代の男友達と2泊4日、インドでの楽しい旅を終え、私たちは成田空港を目指して飛行機に乗り込んだ。往復航空券は諸税込みで、たったの8万円代。だが、喜んでいられたのは、搭乗するまで。40カ国を旅した中で過去最悪のトラブルと言える「地獄のフライト」を経験することになった。

インド市内オールドデリーの光景。電線がごちゃごちゃなのはインドあるある(提供=筆者)インド市内オールドデリーの光景。電線がごちゃごちゃなのはインドあるある(提供=筆者)
我が物顔で「牛」が歩いてるのもインドあるあるの1つ。野生の動物と人間が暮らしを共にしていることもあり、インドの衛生状態は決していいとは言えない(提供=筆者)我が物顔で「牛」が歩いてるのもインドあるあるの1つ。野生の動物と人間が暮らしを共にしていることもあり、インドの衛生状態は決していいとは言えない(提供=筆者)

 体調に異変が起きたのは、搭乗から1時間が過ぎた頃だ。なんだか気持ち悪い。胸がムカムカする……。しばらくして、猛烈な腹痛に襲われた。慌ててトイレに駆け込んだ瞬間、私は意識を失った。

 どれくらい気絶していたのかはわからない。意識が戻ったとき、私は背中に全体重を預けながら、便座の上に座っていた。便座の蓋は閉じていた。尻の穴は開いていた。履いていたパンツはビチョビチョ。着ていたTシャツにも汚物が染み込んでいる……。

 清掃を終え、裸族となった私は、断腸の思いでトイレの非常ボタンを押した。すぐにCAさんが飛んできた。事情を説明したところ、感染症の疑いがあるので席には戻らず、トイレ内で過ごしてほしいという。日本語、英語、中国語の3ヶ国語で「このトイレは使用禁止」と書かれた張り紙が扉に貼られた。

 トイレでは20分に1回のペースで腹痛に襲われた。地獄のようなフライトだった。冗談抜きで死ぬかと思った。一刻も早く地上に戻りたかった。

 やっとのことで、着陸のときを迎えた。着陸はシートベルトが必須なので、席に戻る必要があるらしい。CAさんから支給された子供用オムツを履いた状態で、何とか無事、日本に帰国。飛行機を降りると、空港職員が車椅子を用意して待機していた。機内から「体調不良の客がいる」といった連絡が入っていたようだ。

 腹痛の原因は、おそらく宿泊したホテルの朝食ビュッフェで飲んだトマトジュース、に入れた「氷」だった可能性が高い。インドの「水」がアタルことは知っていたが、私の中で「氷」は死角だった。宿泊したホテルが5つ星ホテル(2泊2万円・友達と割ったので1人1万円)だったことも油断を生んだ。この豪華絢爛なホテルで出される食事なら、衛生面や安全面は、すべて大丈夫だろうと思っていたのだ。